ものづくり補助金平成24年度岡山県

徘徊者位置情報収集システム(徘徊24『ツーホー』)

セイテック株式会社

成果個別に10個のポイントとそのポイントからの距離を入力して安全行動範囲を設定できる

この事例のポイント

  • 携帯通信端末による位置情報システムでは、携行忘れや充電忘れによる動作停止が起きやすい。
  • 位置情報端末(3Cモジュールとdocomo GPS受信機)を靴に埋め込み、脱着が不要な非接触充電方式を採用した。
  • 個別に10個のポイントとそのポイントからの距離を入力して安全行動範囲を設定できる。位置情報システムの課題であった携行性、充電などの動作保証、メンテナンス作業の容易性を解決できた。

事業者のプロフィール

事業者名セイテック株式会社
所在地岡山県 赤磐市
技術分野金型
従業員数145人
資本金4,000万円
設立1974年

事業の背景

我が国では高齢化が急速に進み、若年層の比率が減少し、地域社会の過疎化や都会化によって介護する側の負担が急速に増大している。常時高度な監視下に高齢者を置くことは安全面で確実だが、マンパワーの不足や経済的負担の増大から事実上不可能である。また介護者側の過度な監視・干渉は高齢者の尊厳を損なうおそれがある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力携帯通信端末による位置情報システムでは、携行忘れや充電忘れによる動作停止が起きやすい。
  • 人手・技能高齢者の見守りはマンパワー不足と経済的負担の増大から、常時監視が事実上できない。
  • 新製品・新技術高齢者の尊厳を損なわずに介護負担を軽減するシステムが求められている。

やったこと

位置情報端末(3Cモジュールとdocomo GPS受信機)を靴に埋め込み、脱着が不要な非接触充電方式を採用した。携行忘れを防ぐため靴に完全に一体化し、充電台は玄関土間近傍に設置した。コイル間の距離を短くし充電台での位置精度を出すため、靴底にくぼみをつくり充電台に合わせた突起を設ける設計寸法の検討を重ねた。試作靴は地元の靴製造メーカーの協力を得て作成し、県外出張時にテストして問題なく動作することを確認した。設定距離以上に移動すると自動判定し、支援者に電話で知らせるとともに位置情報を記載した警告メールを送信する仕組みとした。地元企業との協業でユーザ情報管理サーバを開発し、1人につき10個のポイントとその距離を入力して安全行動範囲を設定できるようにした。

新しい製品・サービス:靴に位置情報端末を搭載した高齢者見守りシステム(簡個者位置情報収集システム『ツーホー』)

事業の効果

  • 個別に10個のポイントとそのポイントからの距離を入力して安全行動範囲を設定できる

位置情報システムの課題であった携行性、充電などの動作保証、メンテナンス作業の容易性を解決できた。高齢者の行動を過度に監視せず安全を確保できるようになった。異常か否かの判定をサーバに任せて自動化でき、高齢者の尊厳を侵害せずに安全を確保できる。事業化には靴に組み込む機器のさらなる小型化が必要で、現在他企業との協業を模索中である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    イノベーションへの貢献非接触充電方式や10地点の距離設定によるサーバでの自動判定など、デジタル技術の具体的な活用が記述されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性当社が培ってきたIT技術を活かして靴に位置情報端末を搭載した点はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性2

    当社が培ってきたIT技術を活かして靴に位置情報端末を搭載した点はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    携帯端末型位置情報システムの携行忘れや充電忘れという課題を、靴への埋込みと非接触充電で解決した点が読み取れる。ただし市場や競合への言及はない。

  • 課題の認識と解決3

    携行忘れ・充電忘れのヒューマンエラー対策など現状課題の認識は具体的だが、高付加価値化や成長につながる計画の数値は示されていない。

事業の実現可能性2.5
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制2

    地元靴メーカーや地元企業との協業、県外出張でのテストは書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高齢者の安全確保と介護者の負担軽減という用途や対象は明確だが、ニーズの裏付けや選ばれる理由の数値・調査は書かれていない。

  • 事業化までの道筋2

    試作靴のテストや小型化に向けた他企業との協業模索は書かれるが、スケジュールや遂行方法の具体的な記述はない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    靴に埋め込んだ位置情報端末という方式の新しさはうかがえるが、分野の普及度や高水準の価格設定に関する記述はない。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用3

    高齢化による若年層の減少や介護負担の増大という社会課題が背景として述べられており、公的な意義は読み取れる。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献4

    非接触充電方式や10地点の距離設定によるサーバでの自動判定など、デジタル技術の具体的な活用が記述されている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    高齢化による介護負担の増大は書かれるが、成長分野への進出や日本経済の構造転換に関する記述はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及2

    地元靴製造メーカーや地元企業との協業は書かれるが、地域の雇用創出や経済成長への効果は述べられていない。

今後の展望

事業化に向けて靴に組み込む機器の更なる小型化が必要であり、デバイスの小型化実現に向けて他企業との協業を模索中。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。