ものづくり補助金平成24年度群馬県

航空機エンジン部品製作及び加工用・検査用治具製作における加エロ検査技術の確立

高陽精工株式会社

成果製造工程数 12工程→4工程

この事例のポイント

  • 航空機エンジン部品の開発・生産で、リードタイムの短縮が求められていた。
  • 最新の三次元測定機を導入し、メーカーによる教育・訓練を経て既存製品・試作品の検査を実践し、技術不足は再研修で補った。
  • 製造工程数 12工程→4工程。製造工程を12工程から4工程に減らし、製作時間を2,100時間から1,470時間へ約30%削減した。

事業者のプロフィール

事業者名高陽精工株式会社
所在地群馬県 藤岡市
技術分野切削加工
従業員数25人
資本金3,600万円
設立1978年

事業の背景

当社は航空機エンジン部品製造メーカーと取引を始めて十数年になる。格安航空会社の登場で競争が激化し、既存エアラインも低燃費化・低コスト化を目指して機体・エンジンの技術開発を進めている。取引先はGEと共同でビジネスジェット用エンジンを開発し、エアバスの最新鋭機エンジンの開発にも参画している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程航空機エンジン部品の開発・生産で、リードタイムの短縮が求められていた。
  • 品質・精度治具を構成する部品や治具全体の組立精度が、10年前と比べ2倍ほど厳しい水準で要求されていた。
  • 人手・技能タービンブレードの試作加工は全く未経験で、加工方法・条件や工具の選定に課題があった。
  • 新製品・新技術3Dモデルの存在しないブレードを扱うための、3Dデータ作成と試作加工のノウハウが不足していた。

やったこと

最新の三次元測定機を導入し、メーカーによる教育・訓練を経て既存製品・試作品の検査を実践し、技術不足は再研修で補った。取引先から試作用の現物の支給を受け、支給品を測定して金型に使う3Dデータと加工用データを作成し、金型加工と試作品製作を実施した。3Dデータをもとに試作加工用データを作成し、5軸マシニングセンターで試作加工を行い、最適な加工条件を抽出した。タービンブレードの試作加工では工具の選定を行い、試作品の製作が可能になった。

検査測定三次元測定機
加工機5軸マシニングセンター

新しい製品・サービス:タービンブレードの開発試作品

事業の効果

  • 製造工程数 12工程→4工程
  • 製作時間 2,100時間→1,470時間

製造工程を12工程から4工程に減らし、製作時間を2,100時間から1,470時間へ約30%削減した。検査では新しい機能や操作に慣れれば時間短縮と検査の正確さ向上が見込めることが示された。測定データから基準値に対する変位量を瞬時に把握し、加工へフィードバックできるようになった。3Dモデルのないブレードも点群データにより近似的な平面データを取得できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    取引十数年で航空機エンジン部品の加工・検査治具製作の実績があり、既存の取引の延長線上にある事業と読める。経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    LCC台頭による低燃費化・低コスト化の需要と、大手エンジンメーカーとの取引がある点は書かれている。自社の強みとの関係の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    短納期化と精度の厳格化という課題を挙げ、製造工程を12工程から4工程に削減し製作時間を2,100時間から1,470時間(約30%減)にした効果が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製作時間を約30%削減するという数値目標と結果が書かれている。付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    三次元測定機の導入後にメーカー教育・訓練と再研修を行った手順は書かれている。人材や事務処理の体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大手エンジンメーカーとの取引、GEとの共同開発など顧客と需要の裏付けが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作加工を繰り返して加工条件を習得し、検査技術の習得や品質保証の仕組みを作った手順は書かれている。今後の中長期の計画は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    航空機エンジン部品の高精度な治具製作と試作加工に取り組んだと書かれている。分野の普及度や高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    民間旅客機の需要拡大の予測図があり、航空機業界の成長が書かれている。雇用や波及効果の具体的な記述は薄い。

  • 費用対効果4

    製造工程12工程から4工程、製作時間約30%削減という数字が示されており、費用対効果を読み取れる。投入額と付加価値の記載はない。

  • イノベーションへの貢献3

    三次元測定機で点群データを扱い、測定結果を加工にフィードバックする仕組みを作った点は書かれている。サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    航空機業界の成長とLCC台頭は書かれているが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    藤岡市の所在地は書かれているが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

航空機業界の需要拡大を見込み、タービンブレードの開発試作品の製造・販売を確実に実現していく。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。