ものづくり補助金平成24年度東京都

マザーマシンの中核を担う最高級精度の部品加工

株式会社ニッシン

成果非熟練者でも平行度0.02mm以内及び平面度0.02mm以内の寸法精度を出せるようになった。

この事例のポイント

  • 導入前は熟練社員の経験に頼っており、加工条件の設定が作業者の技量に左右されていた。
  • 熟練社員の作業を標準化し、高付加価値作業の継承を確実に行うため、対話式NC装置を搭載した株式会社アマダマシンツール製『TECHSTER-64精密CNC平面研削盤』を導入した。
  • 非熟練者でも平行度0.02mm以内及び平面度0.02mm以内の寸法精度を出せるようになった。ITシステムによる作業標準書の導入で経験値がデータに置き換わり、非熟練者でも平行度と平面度0.02mm以内の寸法精度を…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ニッシン
所在地東京都 武蔵村山市
業種金属製品製造業
技術分野切削加工
従業員数35人
資本金2,000万円
設立1966年

事業の背景

昭和41年創業の当社は、国内のほぼすべての工作機械メーカーに一次下請けとして部品を供給している。寸法公差1/100mm〜1/1000mmの高精度部品を得意とし、特にサイズの大きな部品のミクロン単位の公差が高く評価されている。昭和62年に東京都知事賞、平成2年に中小企業庁長官賞を受賞している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度導入前は熟練社員の経験に頼っており、加工条件の設定が作業者の技量に左右されていた。
  • 品質・精度2%強の不良率が発生していた。
  • 納期・工程納期遅延が発生していた。
  • 人手・技能熟練者の作業を標準化できず、作業者を増やして受注を増やすことが難しかった。

やったこと

熟練社員の作業を標準化し、高付加価値作業の継承を確実に行うため、対話式NC装置を搭載した株式会社アマダマシンツール製『TECHSTER-64精密CNC平面研削盤』を導入した。機械要件は加工精度が5/1000mm(5μm)以下であること、加工前後や加工中の状態をグラフィックで表示でき、実際に加工する前に画面上でシミュレーションできることであった。プログラム不要の簡単操作対話入力により、複雑なNCプログラムの知識を必要としない機械とした。選定対象の3台を総合的に比較検討したうえで導入を決めた。

加工機TECHSTER-64精密CNC平面研削盤(株式会社アマダマシンツール製)

事業の効果

  • 非熟練者でも平行度0.02mm以内及び平面度0.02mm以内の寸法精度を出せるようになった。

ITシステムによる作業標準書の導入で経験値がデータに置き換わり、非熟練者でも平行度と平面度0.02mm以内の寸法精度を出せるようになった。これにより作業者を増やすことができ、付加価値を生む精密研削の受注量が増えている。導入前に発生していた不良率や納期遅延の改善にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和41年創業で一次下請けとして部品供給を続けてきたことや高精度部品の実績が書かれ、過去からの一貫性は読み取れるが、経営戦略の明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ミクロン単位の公差実現が高評価を得ていること、ユニット組立まで含む一貫加工が強みとして具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    導入前の不良率2%強や納期遅延という課題を示し、作業標準書導入で非熟練者でも精度を出せるようにした点が具体的。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の増加や賃上げの目標値は書かれておらず、受注量を増やすという方向性にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    熟練社員の経験をデータ化し非熟練者を増やせると書かれるが、体制や事務処理能力への言及は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高精度部品の用途や医療用機器などの適用先は書かれているが、顧客ターゲットの整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の効果は書かれるが、中長期の遂行スケジュールや課題解決の方法は明確に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    平行度0.02mm以内、平面度0.02mm以内の精度など、同分野で高水準の精度を追求する点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    航空機やゴルフボール金型などへの応用は書かれるが、国が補助する波及効果や雇用創出の具体的数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    導入による不良率や納期の改善は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ITシステムによるリアルタイム稼働可視化は触れられているが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療用機器や航空機など成長分野への部品供給は書かれるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    東京都武蔵村山市の企業で人材募集を進めると書かれるが、地域の経済成長への牽引は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

工作機械への部品・ユニット供給は今後も同社の柱となる。遠心分離機の円筒部や医療用機器の部品、航空機用タイヤ溝の測定器具、ゴルフボール用金型などに応用されており、部品加工から研削、組立てまでを1/1000mm単位の公差で仕上げる実力を、他のハイテク産業の部品供給にも生かしていく方針である。

  • 目標:導入前は2%強の不良率が発生していた。

事業者の声

「ニッシンの部品が入ってないと精度が出ない」と、取引先に言ってもらえるような部品加工の頂点を常に目指しています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。