ものづくり補助金平成24年度静岡県

伸縮可能で強度を併せ持つループ付多機能細幅織物の開発

本橋テープ株式会社

この事例のポイント

  • リーマン・ショック後に業績が落ち込み、立て直しが必要になっていた。
  • ものづくり補助金を活用し、経糸の上下動を任意に設定できるコンピューター制御のテープ織機を導入した。
  • ルーティを展示会やフリーマーケットで売り込んだところ、衣料品や靴のひも通し部材向けに加え、家庭や出張時の洗濯物干し用途でも購入された。

事業者のプロフィール

事業者名本橋テープ株式会社
所在地静岡県 静岡県吉田町
業種繊維工業
技術分野金属プレス加工
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1986年

事業の背景

同社はバッグ向けの化学繊維テープの製造販売が主力で、幅17mm以下の細幅織物の標準品を3000品種そろえている。国内有名ブランドのカバンにも採用され、品質や美観の評価は高い。量産品が海外に移る中、国内カバンメーカーなどからの多品種少量の注文に柔軟に対応して生き残ってきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑リーマン・ショック後に業績が落ち込み、立て直しが必要になっていた。
  • 新製品・新技術量産品は海外に移り、携帯ストラップや転写用テープなどの次加工製品は付加価値が低く、テープの売り上げを増やすことが目的になっていた。
  • 生産能力既存のテープ織機はチェーン式のため経糸の上下動の自由度が低く、ループの間隔や大きさを自由に変えられなかった。

やったこと

ものづくり補助金を活用し、経糸の上下動を任意に設定できるコンピューター制御のテープ織機を導入した。導入機は薄物向けで、厚さ1.5mmの厚手テープを織るには経糸を引っ張る力が弱かったため、経糸を引っ張るローラー部分を改良して摩擦抵抗を上げ、引っ張り力を強化した。ループになるナイロンひもの送り出し速度調整部品やループ形状を安定させる部品も製作した。テープの幅やループ間隔の異なる試作品を多数製作し、ループの引っ張り強度を高める条件も研究した。その結果、耐荷重30キログラムを実現し、テープ幅25mm、ループピッチ35mmの「ルーティ」が完成した。

  • 加工機コンピューター制御のテープ織機

新しい製品・サービス:ループ付きテープ「ルーティ」(テープ幅25mm、ループピッチ35mm、耐荷重30kg)と、そのループ両端に金属製締結具を取り付けた「タフフック」

事業の効果

ルーティを展示会やフリーマーケットで売り込んだところ、衣料品や靴のひも通し部材向けに加え、家庭や出張時の洗濯物干し用途でも購入された。アウトドア愛好家がルーティを使ったキャンプ用アイテムとしてインターネットで紹介したことで、両端に金属製締結具を付けたタフフックが急速に売れ始めた。顧客からは新型ルーティへの要望も寄せられており、それに応えるため機械部品の設計・製作担当者を配置した。

今後の展望

工場内に金属部品の加工ができる工作室を設置する計画で、モノづくり力を高めてオリジナル製品開発への取り組みをさらに強化し、完成品メーカーへの脱皮を図る。

事業者の声

素材メーカーから完成品メーカーへの定着をはかりにしたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。