ものづくり補助金平成25年度製造業宮城県

小型底曳網漁船における省力化の為の捲取りウインチ大型化に対応する旋盤設備導入

株式会社高松鉄工所

成果マイクロ程度であったものが、導入後は8マイクロにまで大幅に向上

この事例のポイント

  • 大型ウインチの製作に対応できる大型旋盤がなく、2メートル級のものは一部を手作業で行う必要があった。
  • 大型旋盤機を導入し、手作業に頼っていた大型ウインチの部品加工を機械で行えるようにした。
  • マイクロ程度であったものが、導入後は8マイクロにまで大幅に向上。大型旋盤機の導入により、ベアリング挿入箇所面やベアリング外径の仕上がり精度が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社高松鉄工所
所在地宮城県 宮城県
業種はん用機械器具製造業
技術分野精密加工
設立1919年

事業の背景

大正8年(1919年)の創業以来、様々な漁労機械を扱い、宮城県をはじめ全国の漁労改善に取り組んできた。ウインチなど漁労設備の設計・製作を主力としている。漁船や漁網の大型化、漁船員不足や高齢化を補う漁の効率・省力化のニーズから、ウインチは年々大型化している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型ウインチの製作に対応できる大型旋盤がなく、2メートル級のものは一部を手作業で行う必要があった。
  • 品質・精度手作業では作業員の技量の影響を受けるため、組み立て時に微調整が必要になり製造時間のロスにつながっていた。

やったこと

大型旋盤機を導入し、手作業に頼っていた大型ウインチの部品加工を機械で行えるようにした。これにより作業員の錬度に左右されない製造を実現した。ベアリング挿入箇所面の仕上がり精度はマイクロ程度から8マイクロにまで向上した。ベアリング外径の仕上がり精度も0.1ミリから0.02ミリへと向上した。

加工機大型旋盤機

事業の効果

  • マイクロ程度であったものが、導入後は8マイクロにまで大幅に向上
  • ベアリング外径の仕上がり精度 0.1ミリ→0.02ミリ

大型旋盤機の導入により、ベアリング挿入箇所面やベアリング外径の仕上がり精度が大幅に向上した。組み立て時の微調整が不要になり、製造作業の短縮もあって製品完成までの時間を大幅に削減した。製作時間の短縮により納期短縮と製造コストの低減も実現した。導入3カ月後には第1号を納品している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    1919年創業以来の漁労機械の取扱いから主力を漁労設備の設計・製作へ転換した経緯があり、大型ウインチ製作の延長として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    漁船や漁網の大型化、排他的経済水域への対応という外部ニーズを捉えているが、競争優位の根拠は設計から修理まで請け負う点にとどまる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業による技量差と組立時の微調整が製造時間のロスになるという課題を具体的に示し、大型旋盤導入で解決を図っている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    今後の付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、導入後の精度向上と製造期間短縮という実績のみが示されている。

  • 事業を進める体制2

    社内の人材や事務処理体制の記述は少なく、津波被災後に半年で操業を再開した経緯から実行力はうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    漁船員不足や高齢化に対応する大型ウインチという製品価値と、漁業従事者の省力化という顧客ニーズが明確に述べられている。

  • 事業化までの道筋3

    導入3カ月後に第1号を納品したことは書かれているが、中長期の検証や今後の遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ベアリング挿入面の仕上がり精度が8マイクロ、外径が0.02ミリという高精度化は示されるが、市場での普及度や価格水準の記述はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    漁船員不足や高齢化を補う漁労設備の省力化、地元宮城県の漁業再建への貢献など、社会的な意義は述べられている。

  • 費用対効果3

    製作時間の大幅短縮と製造コストの低減が述べられているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    大型旋盤導入による加工精度向上は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献の記述は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    排他的経済水域の設定や漁船代替え推進という時流に乗る動きは書かれるが、産業構造の転換に関する記述は限定的。

  • 地域経済への波及3

    宮城県の地元漁業を支えてきた事業であり、津波被災からの再建も示されるが、地域経済への波及効果は数値で示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

製作時間短縮によって、納期の短縮と製造コストの低減も実現できました。導入3カ月後には第1号を納品しています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。