ものづくり補助金平成25年度製造業宮城県

濃度計の自動制御によるカラーマネジメントの確立

株式会社セイトウ社

この事例のポイント

  • 色味の調整はオペレーターの感覚に頼っており、一人前になるまでに約3年かかっていた。
  • 平成25年度補正のものづくり補助金で、濃度計の自動制御によるカラーマネジメントの確立に取り組んだ。
  • 色の補正を数値で管理できるようになり、職人の勘に頼らず品質が安定した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社セイトウ社
所在地宮城県 仙台市若林区
業種印刷・同関連業
技術分野情報処理,測定計測
設立1946年

事業の背景

昭和21年の創業当時、市役所や県庁のある二日町や国分町界隈には印刷屋が集まっていた。当社は官公庁の仕事を請け負い、報告書などのモノクロ印刷を得意としていた。時代の推移とともにカラー印刷を導入した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能色味の調整はオペレーターの感覚に頼っており、一人前になるまでに約3年かかっていた。
  • コスト・採算色味の調整に多くの時間と大量の試し刷りが必要だった。
  • 納期・工程製本を外注していたため、納期を自社でコントロールしにくかった。

やったこと

平成25年度補正のものづくり補助金で、濃度計の自動制御によるカラーマネジメントの確立に取り組んだ。自走式分光濃度計「スペクトロドライブ」を導入し、カラーの色味を画面上の数字で管理・調整できるようにした。糊の量の実験を重ね、適正な糊の量で指示を出せる状態にたどり着いた。さらに平成27年度補正のものづくり補助金では、PUR糊を使って無線綴じ製本する機械を導入した。PUR糊による製本は、高温になっても溶けず、ページ抜けを防ぐことができる。

検査測定スペクトロドライブ(自走式分光濃度計)
加工機PUR糊を使う無線綴じ製本機

事業の効果

色の補正を数値で管理できるようになり、職人の勘に頼らず品質が安定した。オペレーターも数値を根拠により自信を持って仕事に取り組めるようになった。製本を内製化したことで納期をコントロールでき、急ぎの仕事も請け負えるようになった。PUR糊の導入で、テキストなどの冊子でページ抜けが起こりにくくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年度と27年度の補正事業で色管理や無線綴じ製本機を段階的に導入しており、過去の取組との連続性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    官公庁の仕事や小さい会社ならではの痒いところに手が届く対応といった強みはうかがえるが、市場動向との対比は読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    試し刷りの多さや外注製本の納期問題という課題と、内製化で急ぎの仕事に対応できたことが書かれており、課題と対応の関係は読み取れる。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産効率の大幅なアップやコスト削減とあるが、具体的な数値目標や付加価値額、賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社長や職人の体制、機械導入の経緯は書かれているが、人材配置や事務処理能力については読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ページ抜けのクレームを防げる点や、普通糊とPUR糊を併用できる点など、選ばれる理由は整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は新商品開発も視野に入れるとあるが、スケジュールや課題の解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    他の製本会社で持つところは少ないとあり、特殊なPUR糊製本の希少性はうかがえるが、普及度の数値は書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の印刷業の歴史や仙台の官公庁需要への言及はあるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    生産効率とコストの改善は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル表示による色管理やデジタル化は書かれているが、サプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    宮城県仙台市の印刷業の歴史に触れているが、地域の成長を牽引する記述としては具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は新技術を取り入れ、新商品の開発も視野に入れて取り組んでいきたいと考えている。

事業者の声

色の補正もそうですが職人の勘だけではなく、機械を導入し、数値化することで品質が良くなり、社員の意識も変わりました。お客様からの信頼も間違いなく上がったと思います

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。