ものづくり補助金平成27年度製造業岐阜県

軟包装印刷の精度向上のための一貫生産体制の確立

株式会社リンクス

成果納期 336時間→21.2時間

この事例のポイント

  • 短期間で次々と新商品が生み出され、製品サイクルが速く変化する中で、多くの業界で多品種少量生産が求められている。
  • 当社が以前導入した既設の軟包装オフセット印刷機と互換性のある「ミドル幅ドライラミネーター」を導入した。
  • 納期 336時間→21.2時間。ミドル幅ドライラミネーターの導入により、ラミネート加工を社内で行えるようになり、品質を社内クリーンルームで確保できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社リンクス
所在地岐阜県 関市
業種印刷・同関連業
技術分野表面処理
従業員数130人
資本金6,000万円
設立1961年

事業の背景

店頭商品パッケージは紙から、中身が見えコンパクトに捨てられるポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルム素材の軟包装へと変化した。多くの企業が大きなロット数の印刷によるデッドストックに悩んでいた。当社は小ロットに対応するオフセット印刷を導入し、欲しい分だけオンデマンドで印刷できる体制を整えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術短期間で次々と新商品が生み出され、製品サイクルが速く変化する中で、多くの業界で多品種少量生産が求められている。
  • 納期・工程従来の軟包装のグラビア印刷はロット数が大きく、多くの企業がデッドストックに悩んでいた。
  • 納期・工程印刷後のラミネート加工を外注に頼っており、納期が長くコストもかかっていた。

やったこと

当社が以前導入した既設の軟包装オフセット印刷機と互換性のある「ミドル幅ドライラミネーター」を導入した。本設備は社内のクリーンルームに設置し、ラミネート加工を内製化した。これにより印刷から後加工までの一貫生産体制の確立を目指した。

加工機ミドル幅ドライラミネーター

事業の効果

  • 納期 336時間→21.2時間
  • 製造コスト(一枚当たり) 14.5円→11.28円
  • 不良率 10%→6.6%

ミドル幅ドライラミネーターの導入により、ラミネート加工を社内で行えるようになり、品質を社内クリーンルームで確保できた。納期は336時間から21.2時間へ大幅に短縮され、確実な納期での納品も約束できるようになった。一枚当たりのコストは14.50円から11.28円に下がり、不良率も10%から6.6%に改善して製造コストのロス削減につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    既設のオフセット印刷機と互換性のあるラミネーターを導入し、ラミネート内製化を進めた点から事業の延長線が読み取れるが、経営戦略上の位置づけの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    小ロット・短納期・コストダウンを強みとし、他社に先駆けた取組で視察も多いと書かれ、競争優位性の根拠が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    外注で336時間を要した納期を21.2時間に短縮、一枚14.50円を11.28円に、不良率10%から6.6%への改善と数字で課題と成果が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    納期・単価・不良率の目標と実績が数値で示されており、実現可能性が読み取れるが、賃上げや付加価値額の目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社内クリーンルームへの設置と品質確保の記述はあるが、人材や事務処理体制についてはうかがえる程度である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小ロット・短納期を求める顧客ニーズを背景に、テスト販売や期間限定発売での活用、食品・化粧品・医療品など具体的な顧客分野が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は既存顧客の多品種小ロット要望への対応と新分野進出に積極的に営業する方針が書かれているが、スケジュールや課題解決方法は不明確である。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    軟包装のオフセット印刷は国内で他社に先駆けた取組とされ、おにぎりラップなど従来の分野を超える用途へ広げている点が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    多品種少量生産の需要やデッドストック問題に触れているが、地域経済波及や雇用創出などの国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    ラミネート内製化により一枚当たり単価を約3円抑え、納期を約15分の1に短縮した点など、投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    オンデマンド印刷と内製化による一貫生産体制は述べられているが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献の記述は少ない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    短期間での製品サイクル変化や紙から軟包装への移行に触れており、市場変化への対応がうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存顧客の多品種小ロット生産の要望に応えつつ、新たな分野への進出と新規顧客獲得に向けて積極的に営業活動を展開していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。