ものづくり補助金平成25年度サービス業(他に分類されないもの)秋田県

荷役効率改善による環境負荷の低減と自動車メーカーの囲い込み事業

株式会社サユウ

成果全部利用解体の場合、解体時間は2割程度に減少した。

この事例のポイント

  • 大手自動車メーカーの全部利用解体登録では解体自動車1台ごとにプレスと計量が必要で、作業効率が大幅に悪化していた。
  • 重機メーカーの協力を得て、試験期間を1か月ほど設けて特殊グラップル付き荷役機械のデモ機で積込み効果の検証を行った。
  • 全部利用解体の場合、解体時間は2割程度に減少した。切断機の導入により解体時間が大幅に短縮され、切断工程に要していた人員1名を他の作業に回せるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社サユウ
所在地秋田県 横手市
業種廃棄物処理業
従業員数23人
資本金1,000万円
設立1996年

事業の背景

同社は横手市で最も古い自動車リサイクル業者で、創業45年目である。車種を問わず使用済み自動車を引き取って解体し、再利用可能な部品はリサイクルパーツとして販売、鉄・銅・アルミニウムなどは金属資源としてリサイクルにまわしている。人口減少で引き取り台数が減るなか、他の解体業者との差別化として大手自動車メーカーの一部に全部利用解体事業者の認定登録を行っていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大手自動車メーカーの全部利用解体登録では解体自動車1台ごとにプレスと計量が必要で、作業効率が大幅に悪化していた。
  • コスト・採算運搬のためプレス品をトラックに積み込む工程の効率が悪く、他の自動車メーカーの全部利用解体ニーズを取り込めていなかった。
  • 人手・技能人口減少により自動車の引き取り台数が減少傾向にあった。

やったこと

重機メーカーの協力を得て、試験期間を1か月ほど設けて特殊グラップル付き荷役機械のデモ機で積込み効果の検証を行った。その結果、自動車解体用切断機を導入すると少ない切断回数で効率的に作業できることを確認した。重機本体は定期的に最新モデルへ交換した方が環境負荷の低減につながるため、当初計画の購入からリースに変更した。

  • 加工機自動車解体用切断機特殊グラップル付き荷役機械

事業の効果

  • 全部利用解体の場合、解体時間は2割程度に減少した。
  • 連続解体の場合、解体時間は半分程度に減少した。

切断機の導入により解体時間が大幅に短縮され、切断工程に要していた人員1名を他の作業に回せるようになった。リサイクルパーツの取り外しや解体車両の再配置に充てたことで、全体の作業効率が大幅に改善した。鉄スクラップ相場の暴落で金属リサイクル事業は損失を被ったが、リサイクルパーツのネット販売の比重を高めたことで収益率が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業45年の老舗で、自動車解体の全部利用認定を既に持つ点から既存事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    人口減少による引き取り台数減少と他社との差別化を課題に挙げ、大手メーカーの全部利用解体認定を強みとしている。市場分析の数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    全部利用解体のプレス・計量による作業効率悪化を課題とし、解体時間が全部利用で2割程度、連続解体で半分程度に減ったと具体的な効果を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    解体時間の短縮や人員1名の転用は示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の定量的根拠が薄い。

  • 事業を進める体制2

    1ヵ月の試験期間を設けデモ機で検証したことはうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記載は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    リサイクルパーツのネット販売で全国の顧客を狙い、リピーターが多いと述べている。ターゲットと選ばれる理由が部分的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    試験期間を設けて効果を検証し、重機を定期的に最新機種へ交換する方針でリースに変更した点が示されているが、中長期の詳細なスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    自動車部品のネット販売や海外輸出は述べられているが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    リサイクルや環境負荷低減に取り組み、国内外への部品流通を通じて地域資源を活用すると述べているが、国が補助する理由としての波及効果の定量説明はない。

  • 費用対効果3

    解体時間の短縮と人員の転用で作業効率が改善したと示されているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ネット販売の拡大は述べられているが、先端的なデジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献についての記述は限られている。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    循環型社会や資源リサイクルへの取り組みが述べられており、構造転換との関連がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及4

    横手市の空き倉庫など地域資源を活かし、地方からネットで全国へ販売を拡大すると具体的に述べている。

今後の展望

国内外への自動車部品販売に力を入れており、海外ではマレーシアを中心に中古部品の輸出が増えている。地方の空き倉庫や土地を活かし、ネット販売で全国の顧客に販売を広げていく方針である。

事業者の声

スマートフォンの普及にあわせ、ネットオークションの取引量が拡大している。バンパーなどは色や品番が合えば中古で欲しいという方も多い。リピーターも多く、当社の出品ページを「お気に入り」に入れてくれる方も多いと思う

公式の事例集より(原文のまま)

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岩手県サービス業(他に分類されないもの)平成26年度

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。