ものづくり補助金平成27年度サービス業(他に分類されないもの)香川県

国内初の自動撹拌システム導入よる作業環境改善と生産性向上

株式会社森づくり

成果作業時間の全体作業に占める割合(発酵層の移動) 63%→0%

この事例のポイント

  • 発酵施設内は非常に暑く、臭いや粉塵が発生するなど作業環境に問題があり、従業員の定着率が悪い。
  • 発酵乾燥工程に「堆肥舎スクリュー式撹拌搬送装置」を導入した。
  • 作業時間の全体作業に占める割合(発酵層の移動) 63%→0%。ホイルローダーによる発酵層の移動がなくなり、人員を工場周辺パトロールや脱臭設備対応へ最適配置でき、生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社森づくり
所在地香川県 さぬき市
業種廃棄物処理業
技術分野バイオ,情報処理,製造環境
従業員数4人
設立2012年

事業の背景

弊社は化石エネルギーを使わず、特許技術を使い微生物の働きにより効率的に発酵させたバイオマス燃料を製造している。セメント製造用のバイオマス燃料で国内初の事業会社である。下水道汚泥の発酵工程の撹拌は従来ホイルローダーによる労働集約型作業だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能発酵施設内は非常に暑く、臭いや粉塵が発生するなど作業環境に問題があり、従業員の定着率が悪い。
  • 生産能力現在の生産能力では供給が追いつかず、新規供給要請に応えられない状況であった。
  • 生産能力発酵層の移動に労働集約型のホイルローダー作業を要し、生産性の向上が必要であった。

やったこと

発酵乾燥工程に「堆肥舎スクリュー式撹拌搬送装置」を導入した。国内初となる高度生産性向上型の自動撹拌システムで、工場内にはネットカメラを設置し、遠隔地からタブレットで生産工程の稼働状況を把握できるようにした。これにより、ホイルローダーで全体作業の約63%を占めていた発酵層の移動がなくなり、工場周辺パトロールや脱臭設備対応に当てるなど人員の最適配置が実現できた。また、80℃の作業環境下での短時間労働を実現した。撹拌回数を週に2回に倍増し、より効率的な通気を行うこととした。

加工機堆肥舎スクリュー式撹拌搬送装置

事業の効果

  • 作業時間の全体作業に占める割合(発酵層の移動) 63%→0%
  • 撹拌回数 1回/週→2回/週

ホイルローダーによる発酵層の移動がなくなり、人員を工場周辺パトロールや脱臭設備対応へ最適配置でき、生産性が向上した。80℃の作業環境での短時間労働を実現し、臭気の拡散も少なく季節変動がほとんどない利点も得た。撹拌回数の倍増により効率的な通気が可能になった。セメント各社などからの供給要請に応えられるようになり、CO2排出量削減や石炭代替燃料としての利用にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    バイオマス燃料の開発・製造という既存事業を軸に、本社工場に次ぐ工場建設を計画しており、事業活動との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内初の事業会社であることや特許技術、化石エネルギーを使わない点を強みとして示し、ニーズ増加を背景に展開を計画している。

  • 課題の認識と解決4

    作業環境の悪さ、従業員の定着率の低さ、作業時間の課題を挙げ、撹拌装置導入で生産性向上を図ると示している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    生産性向上率25%という数値目標と、5カ年の売上目標表(26,000千円から65,000千円)が示されており、目標が具体的である。

  • 事業を進める体制3

    従業員数4名と記載があり、人員の最適配置を実現したとあるが、体制や事務処理能力の詳細は具体性が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    セメント各社からの供給要請に応えるため、バイオマス燃料の需要が急増している点を示し、選ばれる理由をうかがえる。

  • 事業化までの道筋3

    工場建設の予定と中国地方から海外への展開を述べているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    下水道汚泥のセメント資源化向けバイオマス燃料で国内初の事業会社であり、国内初の高度生産性向上型撹拌システムを導入している。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用4

    下水道汚泥の資源化、CO2排出量削減、地域資源の確立、雇用促進、火力発電所での代替燃料利用など、公的な意義が複数示されている。

  • 費用対効果3

    ホイルローダー作業の約63%を置き換え生産性25%向上を示すが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    ネットカメラとタブレットによる遠隔での稼働状況把握を導入し、バイオマス燃料生産とバイオマス発電所の連携という新ビジネスモデルを示している。

政策面70%
  • 成長分野への進出3

    化石エネルギーを使わないバイオマス燃料の拡大を述べ、脱炭素の方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確でない。

  • 地域経済への波及4

    地元の避難所協定を結び、地域資源を活かして雇用促進や地域貢献に取り組むとし、地域との共存共栄が具体的に示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内外への展開や工場建設を進め、バイオマス燃料の需要拡大に応える。バイオマス発電所との新たなビジネスモデルを全国展開し、市場拡大と社会貢献を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。