ものづくり補助金平成25年度製造業山形県

検品作業低減を目的とした検知カメラ搭載の新型紙折機の導入

有限会社寄清堂印刷

この事例のポイント

  • 検品は人の目と手で確認するパラ検で行っていたため、同じお客様からの受注品でミスが重なった。
  • 関東以北で初めて、検知カメラを搭載した新型折機を導入した。
  • 今まで行っていた目視による全数検品や抜き取り検査の工程が大幅に短縮され、短納期の要求にも応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社寄清堂印刷
所在地山形県 東置賜郡高畠町
業種印刷・同関連業
技術分野製造環境
従業員数20人
資本金300万円
設立1990年

事業の背景

デジタル化の影響で印刷物は減少傾向にある。以前は取扱説明書を印刷した冊子で納めていたが、最近は画像付きのCD-ROM・DVDや電子カタログに替わりつつある。一方、化粧品や医薬品の箱に入る能書や小さな取扱説明書は必要なもので、CD-ROM等になることはないため、一つの分野として確立を進めていた。これらは大手ナショナルスポンサーの製品に入る印刷物で、品質や紙の種類、原材料まで厳しく問われる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度検品は人の目と手で確認するパラ検で行っていたため、同じお客様からの受注品でミスが重なった。
  • コスト・採算検品の機械化を検討していたが、機械が高価なため導入に踏み切れずにいた。

やったこと

関東以北で初めて、検知カメラを搭載した新型折機を導入した。印刷紙の給紙部の後のコンベアに検知カメラを上下に搭載し、印刷物を両面同時に検品する。不良と判断された製品は別の箇所に排出され、どこに不備があったかはモニターで確認できる。通常は上下に1台ずつのカメラを2台ずつに増設し、幅が広いサイズの製品も検知できるようにした。人間の目では確認できないほど小さな不良もはじくことができる。

加工機検知カメラ搭載新型折機
検査測定検知カメラ
その他縦揃えコンベア
加工機プレスカッター機
加工機モバイルナイフユニット

事業の効果

今まで行っていた目視による全数検品や抜き取り検査の工程が大幅に短縮され、短納期の要求にも応えられるようになった。残業も大幅に改善された。当社製品への信頼性が格段に向上し、新たな顧客の獲得につながった。印刷を伴わない折加工だけの受注も増え、材料費がかからない利点もある。機械を導入してから稼働しなかった日はなく、この分野の受注は確実に伸びている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業百二十年目の選択とあり、印刷物減少を受けて能書・取扱説明書の分野を確立する方向を進めていたとの記述がある。経営戦略上の位置付けは一部読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    関東以北初導入や大手ナショナルスポンサーの製品に入る印刷物を受注している点から強みはうかがえるが、競合との比較や市場データは書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    同じ客からの受注品でミスが重なり目視検品に限界があったという課題認識があり、検知カメラ導入で検品を自動化し残業改善や短納期対応につなげた点が具体的。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    目標値としての付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、残業改善や受注増加の方向性のみ記述されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員20名や業務の分担など体制の記述はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な説明は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    品質が厳しく問われる化粧品・医薬品の能書や取扱説明書という顧客ターゲットと、選ばれる理由としての信頼性は読み取れるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後に折加工だけの受注が増えたことや、プレスカッター等の追加導入計画がわずかに書かれているが、スケジュールや検証過程は説明されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    検知カメラを両面同時に検品できる構成を2台ずつ設置したとあり、同分野での高付加価値化をうかがわせるが、市場の普及度や水準の比較は書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    残業が大幅に改善され、検品工程の行程短縮や新規顧客獲得につながったとあるが、投入額や定量的な費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    検知カメラを搭載した新型折機で検品を自動化する点は先端技術の活用とうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山形県高畠町の企業であり、関東以北初導入や新規営業の方向性はうかがえるが、地域の雇用や経済成長への言及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新たな顧客の獲得を目指していく。強力プレスで折りのふくらみをプレスし美しい仕上がりにするプレスカッター機や、直角2回折りができるモバイルナイフユニットも導入し、印刷加工の幅を広げている。この点をアピールし、技術力と信頼力で新規営業に活かしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。