ものづくり補助金平成25年度医療、福祉茨城県

3D-CAD/CAMシステム導入による革新的なインプラント治療等の提供

成果外注のガイド製作に約2週間を要していたが、院内製作で2週間短縮した

この事例のポイント

  • ガイドを作る設備がなく、インプラント治療のたびにスウェーデンのメーカー本社へガイドを注文していたため、製作に時間がかかった。
  • 3D-CAD/CAMシステムであるセレックシステムとして、シロナデンタルシステムズ社製の「セレック MC XL プレミアム」を導入した。
  • 外注のガイド製作に約2週間を要していたが、院内製作で2週間短縮した。院内でガイドと補綴物を製作できるようになり、補綴物は即日提供が可能になった。

事業者のプロフィール

所在地茨城県 水戸市
業種医療業
従業員数10人

事業の背景

同院は歯科治療全般に取り組み、特にインプラント治療に力を入れている。従来のインプラント手術は歯肉を切開するため腫れや痛みが出やすかったが、同院は CT データを元にガイドを作成して痛みの少ないガイデッドサージェリーを取り入れていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程ガイドを作る設備がなく、インプラント治療のたびにスウェーデンのメーカー本社へガイドを注文していたため、製作に時間がかかった。
  • コスト・採算ガイドの外注に時間がかかり、その分患者の費用負担も大きくなっていた。
  • コスト・採算従来は費用がかかるため大きな症例のインプラント治療しか行えず、補綴物も外注していたため患者は一度来院する必要があった。

やったこと

3D-CAD/CAMシステムであるセレックシステムとして、シロナデンタルシステムズ社製の「セレック MC XL プレミアム」を導入した。メーカーを訪れてガイドを模型で起こし、精度の狂いを何度も確かめた。メーカーによる講習会を院内で開催し、全スタッフが基本操作からインレー、クラウン、ブリッジの製造方法まで学んだ。その後、全33種類、計378個の補綴物を試作し、模型をスキャンして製作したインレーやクラウンの精度、バリの発生量と調整の必要性を確認した。さらに、3D-CAD/CAMで口腔内を撮影して埋入位置と角度を計画し、模型にガイドを装着して穴あけとレプリカの埋入を繰り返し、院内でのインプラント試験と訓練を行った。

加工機セレック MC XL プレミアム(3D-CAD/CAMシステム)

新しい製品・サービス:セレックガイドによるインプラント治療とジルコニア製補綴物(インレー、クラウン、ブリッジ)の院内製作

事業の効果

  • 外注のガイド製作に約2週間を要していたが、院内製作で2週間短縮した

院内でガイドと補綴物を製作できるようになり、補綴物は即日提供が可能になった。ガイド製作期間が2週間短縮され、来院回数も1日減った。患者の費用負担は補綴物で約2割、ガイド製作で約30%減り、患者の満足度も向上した。従来は採算面からできなかった小さな症例にもインプラント治療を提供できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来は外注したガイドに頼っており、ガイデッドサージェリーを既に取り入れていた経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や競合の動向は書かれておらず、最先端治療を提供する方針がうかがえる程度で強みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    外注ガイドに約2週間かかり患者の費用負担もあった課題を、院内製作で2週間短縮し来院も1日減らすなど具体的に示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    ガイド製作で約30%の削減、補綴物で約2割減、来院1日減など数値目標の成果が示され、実績ベースで実現性が高い。

  • 事業を進める体制4

    全スタッフがメーカー講習を受け、378個の補綴物を試作し、埋入試験を繰り返してスキルを蓄積したと具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    即日提供や患者満足度向上、小さな症例にも対応できる点は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試作、試験、訓練の段階的な進め方は書かれているが、中長期の課題検証や今後のスケジュールは明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ジルコニアの院内加工や最先端のインプラント治療を提供する点は書かれるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は明記されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    患者の負担軽減や安全性の向上がうかがえるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    費用削減や患者満足度の向上は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3D-CADとCTを組み合わせたガイデッドサージェリーの活用は書かれるが、地域やサプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    水戸市の歯科医院であることは書かれるが、地域の特性を活かして経済成長を牽引する記述はわずかにうかがえる程度。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はより研究を進め、さらに洗練されたオペや補綴物を提供していきたいと取り組んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。