ものづくり補助金平成25年度製造業茨城県

大型自動裁断機の導入による製造工程の簡素化・高速化・効率化

北村製布株式会社

成果約3分の1になった

この事例のポイント

  • 布の裁断を手作業で行っていたため、製造工程数が多く作業時間がかかっていた。
  • コンピューター制御の大型自動裁断機を導入した。
  • 約3分の1になった。大型自動裁断機の導入により、作業者の身体的負担とストレスが軽減し、作業効率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名北村製布株式会社
所在地茨城県 常総市
業種繊維工業
技術分野製造環境
従業員数41人
資本金5,000万円
設立1918年

事業の背景

同社は1918年に醸造用濾過布の製造販売を始めた。液体・粉体用フィルター、エアフィルター、カートリッジフィルター、濾過助剤、作業・事務服、産業資材用繊維製品などを扱い、糸の購入から縫製まで社内で一貫生産している。自社工場で製織も行うため、素材から織までオーダーメードに対応できることが強みである。一方、繊維業界では濾過材料のほとんどを海外へ発注するため、国内の工場は減少しているという。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力布の裁断を手作業で行っていたため、製造工程数が多く作業時間がかかっていた。
  • 人手・技能反物の移動や罫書き、電気コテによる溶断など作業者の腰・膝・肘・背中に大きな負担がかかっていた。
  • 品質・精度電気コテは温めるのに30分ほどかかり、やけどの危険性もあった。
  • 納期・工程納期に対応できず、売り上げの機会を失っていた。

やったこと

コンピューター制御の大型自動裁断機を導入した。操作盤上で図面を選択し、反物をセットすると布送りからレーザービームで罫書きと溶断が自動で行われる。作業に使うデータはCAD、CAMにより図面化して蓄積できるようにした。これにより試作品の受注から作成までの時間が約3分の1になり、試作品とテスト品を繰り返す際の罫書きと裁断の所要時間は3分の1から5分の1に短縮された。型紙作りや型紙を探す時間も省けるようになった。

加工機大型自動裁断機

事業の効果

  • 約3分の1になった
  • 3分の1から5分の1に短縮

大型自動裁断機の導入により、作業者の身体的負担とストレスが軽減し、作業効率が向上した。原寸大の型紙が不要になり、反物を広げるスペースと型紙の保管場所を別の作業や自動化機械の設置に使えるようになった。納期への対応が可能になり、失っていた売り上げ機会を獲得して顧客との信頼関係を深めた。短納期、品質向上、少量多品種への対応に加え、量産化も図れるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1918年創業の濾過布製造から始まり、糸から縫製まで一貫生産する強みを持つ点は読み取れるが、裁断機導入の経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    オーダーメードや試縫まで対応できる強みと、納期対応で失っていた売上機会を獲得した点が書かれ、強みを活かした優位性が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の罫書きや電気コテ溶断という課題を認識し、自動裁断機で納期短縮と品質向上、量産化につなげた点が具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    試作品受注から作成までの時間が約3分の1、罫書き・裁断の所要時間が3分の1から5分の1に短縮と数値目標に近い成果が示されている。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    少量多品種や短納期への対応、顧客との信頼関係の強化が述べられているが、ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入の経緯と成果は書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュール、課題解決の方法は詳しく示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    国内の繊維工場は減少しているという業界状況と、品質・納期での差別化を目指す姿勢はうかがえるが、高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    国内濾過材の生産減少という問題意識は述べられているが、雇用創出や波及効果の具体的な数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    作業時間の短縮率や作業者の負担軽減は示されているが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CAD・CAMでデータを図面化して蓄積する点はデジタル活用だが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルへの言及は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    繊維産業の海外依存と国内工場減少に触れているが、成長分野への進出や構造転換との関係はうかがえる程度にとどまる。

  • 地域経済への波及2

    地域として常総市に所在する記載はあるが、地域特性を活かした付加価値創出や雇用・成長への牽引は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も品質、納期への対応、価格などを他と差別化し、国内だけでなく国際競争力も高めたいとしている。

事業者の声

古来より人間は、ものを作る時に、必ずといっていいほど濾過工程を行いました。貴重な資源を効率よく利用するのに濾過布は必需品だったのです

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。