ものづくり補助金平成25年度製造業新潟県

トルクレンチ製造工程における手作業研磨から自動研磨工程への転換計画

相場産業 株式会社

成果不良率 5%→0%

この事例のポイント

  • 研磨工程は熟練工でないと感覚がつかめず、若手が行うと不良率が高い。
  • 従来は研磨ベルトとグラインダーを使い、3人の作業者が手作業でパーティングラインを取る研磨を行っていた。
  • 不良率 5%→0%。自動研磨装置の導入により、研磨工程の精度が安定し、不良がなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名相場産業 株式会社
所在地新潟県 三条市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数30人
資本金3,500万円
設立1963年

事業の背景

トルクレンチは製造業の生産現場でネジを適正なトルクで締めるための工具で、自動車産業の成長とともに市場が拡大してきた。大型トラックのタイヤ落下事故以来、整備工場でもねじ締めトルクの標準化が必要となり、トルクレンチの必要性が一層高まっている。業界からはトルクレンチ製造の量産化と低コスト化が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能研磨工程は熟練工でないと感覚がつかめず、若手が行うと不良率が高い。
  • 品質・精度手作業で鍛造品を研磨して形を作るため、製品精度にばらつきが生じる。
  • コスト・採算手作業のために人手が必要になり、その分がコストに反映されてしまう。
  • 生産能力研磨工程は生産効率が悪く、業界から量産化と低コスト化が求められている。

やったこと

従来は研磨ベルトとグラインダーを使い、3人の作業者が手作業でパーティングラインを取る研磨を行っていた。この研磨工程に自動研磨装置を導入し、手作業の研磨を自動研磨工程に切り替えた。さらに、材料のセッティング完了後に夜間の無人運転も可能になるかを検証した。

加工機自動研磨装置

事業の効果

  • 不良率 5%→0%
  • 研磨工程の作業者数 3人→1人

自動研磨装置の導入により、研磨工程の精度が安定し、不良がなくなった。量産化も1日あたり40%の増産が可能となった。研磨作業は3人から1人で行えるようになり、コスト削減が可能になった。取引先からの評価も得られ、他社との競争力が大きく向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    業界からの量産化・低コスト化の要望に応じた取組とあるが、過去の事業活動との一貫性や経営戦略上の位置付けは記載がなく、わずかにうかがえるのみです。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    取引先より評価を受け競争力が格段に向上したとあるが、市場や自社の強み・弱みの分析は示されず、具体性は薄いです。

  • 課題の認識と解決4

    研磨工程の課題を3人作業・不良率5%と具体的に示し、自動化で1人作業、量産40%アップという成果まで記載されています。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    量産化40%アップ、不良率の削減、5年後に初年度売上の3倍以上という数値目標が示され、実現の見通しも一定程度読み取れます。

  • 事業を進める体制2

    作業者の人数に触れているのみで、補助事業を遂行する体制や事務処理能力については記載がありません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    トルクレンチの需要拡大や整備工場での標準化ニーズは書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄いです。

  • 事業化までの道筋2

    研磨工程を自動化する方針は示されているが、遂行スケジュールや課題の解決方法の詳細は記載されていません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    トルクレンチの市場拡大や標準化ニーズには触れているが、普及度や高付加価値化の水準を示す記述は乏しいです。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    整備工場でのねじ締めトルク標準化の必要性は触れられていますが、波及効果や雇用創出への言及はありません。

  • 費用対効果3

    従来の3人作業が1人になり不良率5%が0になったと数字で示されているが、補助金投入額との比較は示されていません。

  • イノベーションへの貢献2

    研磨工程の自動化は記載されていますが、先端的なデジタル技術や新たなビジネスモデルの記述はありません。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    自動車産業の成長に伴う市場拡大に触れているが、日本経済の構造転換への言及は明確ではありません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製品の高品質化・標準化、量産化、納期短縮が可能となり、さらなる受注増が見込まれている。5年後に初年度売上の3倍以上を計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。