ものづくり補助金平成25年度製造業富山県

再生医療での利用を目的としたタンパク質試薬の製造

株式会社ニッポンジーン

この事例のポイント

  • 再生医療向けのタンパク質試薬では、大腸菌由来の試薬に含まれるエンドトキシンを可能な限り減らす必要がある。
  • 富山市内に、補助金によりタンパク質の培養・精製に必要な設備を導入し、外部にアニマルフリーの生産環境を整備した。
  • 外部にアニマルフリーの生産環境を整備でき、研究が進展した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ニッポンジーン
所在地富山県 富山市
業種化学工業
技術分野バイオ
従業員数130人
資本金1,000万円
設立1982年

事業の背景

主要取引先である試薬メーカーから、再生医療への応用を目的としたタンパク質試薬の製造依頼を平成26年に受けた。当社は大腸菌から抽出した研究用タンパク質試薬の製造で多くの知識とノウハウを持っていた。再生医療関連の装置・消耗品・サービスなどの市場規模は今後ますます拡大すると予想されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度再生医療向けのタンパク質試薬では、大腸菌由来の試薬に含まれるエンドトキシンを可能な限り減らす必要がある。
  • 生産能力医療目的の試薬製造には動物由来の材料を排除したアニマルフリー環境が必要だが、既存の設備は動物由来成分を使ったため使えず、新たな生産環境の構築と研究が必要だった。

やったこと

富山市内に、補助金によりタンパク質の培養・精製に必要な設備を導入し、外部にアニマルフリーの生産環境を整備した。既存設備は動物由来材料で使用済みのためアニマルフリーと認められず、外部に環境を構えた。アニマルフリーの培養液を使用して大腸菌からタンパク質を生成し、遠心分離機でタンパク質を抽出する。エンドトキシンは日本薬局方の医薬品各条の値を参考に可能な限り低減することを目標としている。

  • その他タンパク質の培養・精製に必要な設備遠心分離機

新しい製品・サービス:再生医療向けのタンパク質試薬(少なくとも1種を平成27年度中に製品化予定、将来は十数種)、iPS細胞に投与するためのアニマルフリー化合物試薬

事業の効果

外部にアニマルフリーの生産環境を整備でき、研究が進展した。アニマルフリーの培養液を使うとタンパク質生成の結果にばらつきが出ることが分かり、現在は実験データを蓄積し安定生産に向けて理論化を試みている。医療応用を前提とした試薬製造の経験がなかった当社にとって環境構築の過程で多くの知識・経験を得られ、医薬品製造につながるノウハウを得た。

今後の展望

平成27年度中に少なくとも1種のタンパク質試薬を製品化し、品目を増やして将来は十数種の試薬を計画している。今後はこの環境での実験結果を活用し、iPS細胞に投与するためのアニマルフリー化合物試薬の製造にも着手したい。将来的には医薬品原料製造と同等レベルの試薬製造環境を整えたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。