ものづくり補助金平成26年度製造業奈良県

潜在需要の見込まれるオリジナル洗剤に関する海外展開に向けた生産能力の向上

株式会社コーセー

成果生産量 1倍→2.7倍

この事例のポイント

  • ボトル詰めとラベル貼りを手作業で行っており、ボトルネックとなって1日あたりの生産量に限界があった。
  • 生産工程のうち内容物の充填(ボトル詰め)とボトルのラベリング・ラベル貼り作業を機械化した。
  • 生産量 1倍→2.7倍。ボトル詰めとラベル貼りの機械化により生産量は従来の約2.7倍に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社コーセー
所在地奈良県 香芝市
業種化学工業
技術分野製造環境
従業員数16人
資本金2,500万円
設立1998年

事業の背景

当社は敏感肌やアレルギーにやさしい低刺激性の家庭用洗剤「エルミー洗剤」を主力に、筆洗液や電車車両・機械部品洗浄用などの業務用洗剤を製造・販売している。現在アジア圏で販売している洗剤は高い洗浄力と安全性、低刺激性で数年にわたり高評価を受け、人気が高まっている。台湾・中国で先行販売している一部の洗剤について、日本・韓国・アメリカ・ベトナム等への販路拡大を目指している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ボトル詰めとラベル貼りを手作業で行っており、ボトルネックとなって1日あたりの生産量に限界があった。
  • 生産能力海外展開には生産量の確保が必要だが、自社工場で製造する方針のため設備を増強しなければ海外展開が成り立たない状況だった。
  • 品質・精度手作業のラベル貼りは位置決めに個人差が生じ、不良の原因となっていた。

やったこと

生産工程のうち内容物の充填(ボトル詰め)とボトルのラベリング・ラベル貼り作業を機械化した。機械化後は一度に充填できる分量が大幅に増加したため、ボトルの規格修正・統一が必要となった。同規格・同金型でも成型メーカーごとに微妙なバラつきがあり、ラベル貼り機のスピード対応に誤差が生じて貼付位置が安定しなかった。そこで最適な充填リズムとセンサー位置の修正・検証を繰り返し、時間を要したがセンサー位置などを確定した。

加工機ボトル充填機
加工機ラベル貼り機

事業の効果

  • 生産量 1倍→2.7倍
  • 不良率20%低減

ボトル詰めとラベル貼りの機械化により生産量は従来の約2.7倍に向上した。センサー検知による位置決めが可能になり、ラベル貼りの個人差が解消されて製品の不良率が20%低減した。作業人員の削減により余剰人員を人手不足の工程に再配置するなど効率的な人員配置が実現した。海外市場では年間売上約1,000万円から5年目に約7,000万円、初年度20万個の出荷量を4年目に120万個へ拡大する計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に台湾・中国で販売実績があり海外展開は一貫しているが、経営戦略上の位置付けは事例に明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    アジア圏で高評価を得た敏感肌・低刺激性という強みを活かし、日本・韓国・アメリカ等への販路拡大を計画している。

  • 課題の認識と解決4

    生産能力不足という課題を認識し、手作業工程の機械化で生産量を約2.7倍にする具体的な解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    売上年間約1,000万円から5年目約7,000万円、出荷量初年度20万個から4年目120万個という数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員16名と記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の詳細は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    敏感肌・アレルギーにやさしい低刺激性という価値と、アジア圏での高評価というニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋4

    機械化後のラベル位置の安定化を、センサー位置の修正・検証を繰り返す方法で解決した経緯が具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    敏感肌向け低刺激性洗剤はニッチな分野とされ、安心・安全へのこだわりによる差別化が示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    海外販路拡大による国内製造の強化をうかがわせるが、雇用創出や波及効果の具体的記載は乏しい。

  • 費用対効果4

    生産量約2.7倍、不良率20%低減、余剰人員の再配置という数値で投資効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    センサー検知による位置決めは自動化技術だが、サプライチェーン全体への貢献は記載されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    奈良県香芝市の自社工場で生産する方針が示されているが、地域の特性を活かした価値創出までは読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

海外市場でのシェア拡大を進め、年間売上を約1,000万円から5年目に約7,000万円とする。出荷量は初年度20万個から4年目に120万個とし、販売網を中国から韓国、アメリカ、ベトナム、ブラジルへ広げる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。