ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

PTFEダイヤフラムの成形技術改良に伴う機能及び、製造技術向上

NiKKi Fron株式会社

成果異物不良率の低減(数値は本文に示されていない)

この事例のポイント

  • ダイヤフラムの寸法精度と異物による不良率に課題があった。
  • ボス自動成形機を導入してダイヤフラム膜の寸法精度を向上させた。
  • 異物不良率の低減(数値は本文に示されていない)。ダイヤフラム膜の寸法精度が向上し、異物不良率が低減した。

事業者のプロフィール

事業者名NiKKi Fron株式会社
所在地長野県 長野市
業種化学工業
技術分野精密加工,製造環境
従業員数210人
資本金5,000万円
設立1944年

事業の背景

創業は1896年の麻問屋で、絹麻パッキンの開発を経て製造業へ転換した開発型企業である。主力のふっ素樹脂製品の一つがダイヤフラムで、リーマンショックの際にはこれが収益を支えていた。海外のマニュアル車市場が縮小する中、2010年設立のタイ工場を活用して東南アジアから中東で高いシェアを持つ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ダイヤフラムの寸法精度と異物による不良率に課題があった。
  • 生産能力異物混入による歩留まりの悪さを解消するため、クリーンルームの整備と工程一体化による生産性向上が必要だった。
  • コスト・採算好不調の波が激しいふっ素樹脂製品群の中で、安定した収益につなげるため成形品質と生産性を高める必要があった。

やったこと

ボス自動成形機を導入してダイヤフラム膜の寸法精度を向上させた。一次成形室をクリーンルーム化し、冷却水浄化フィルターを導入して異物による不良率の低減を図った。工程一体化など生産性向上を目指した設備投資も行った。平成26年度は型温加熱成形法を適用し、効率的な過熱冷却サイクルを構築して、従来は成形できなかった高分子量PFAの射出成形を確立した。

加工機ボス自動成形機
その他冷却水浄化フィルター
その他クリーンルーム(一次成形室)
加工機型温加熱成形設備
ソフトCAEシミュレーション(流体解析)

新しい製品・サービス:10倍のフレックスライフを有するPFA成形体(高分子量PFAの射出成形品)

事業の効果

  • 異物不良率の低減(数値は本文に示されていない)
  • フレックスライフ 1倍→10倍

ダイヤフラム膜の寸法精度が向上し、異物不良率が低減した。高分子量PFAの射出成形が確立され、従来品より屈曲性に優れたPFA成形体を得られるようになった。今後は半導体・医療分野への市場獲得を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    ダイヤフラム製造は40年続く主力製品と書かれ、事業の一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    社内一貫生産体制を持つ数少ないメーカーとあり強みは読めるが、市場動向との対比や競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    異物混入による歩留まり悪化という課題と、クリーンルーム導入・工程一体化による対応は書かれているが、高付加価値化の定量目標は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値や賃上げの目標値は示されておらず、生産性向上を目指すという方向性のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制2

    社員210名や社内一貫生産体制の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    半導体・医療分野への市場獲得や安定した受注が書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体的でない。

  • 事業化までの道筋3

    今後の課題として製造コスト低減の検討が挙げられているが、スケジュールや解決方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高分子量PFAの射出成形確立により屈曲性に優れた成形体を得られるとあり、高付加価値化の方向性は読めるが水準の比較は乏しい。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    半導体・医療分野への市場拡大や国内全自動車メーカーへの納入など波及はうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額と付加価値増加の関係は示されておらず、クリーンルーム導入で収益に貢献したという定性的記載にとどまる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    半導体・医療分野への進出が書かれているが、日本経済の構造転換への寄与までは読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    長野市の企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした雇用や地域経済への波及は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

異物不良率の低減や寸法精度の向上で参入可能になった用途分野を探索し市場を拡大すること、また本事業で実施できなかったプロセス改善に伴う製造コストの低減検討が今後の課題である。

事業者の声

好不調の波が激しいふっ素樹脂製品群の中においては、むしろ安定した受注があることが判明。成形品質を高め、生産性の向上を図れば安定的な収入源になる可能性を見出しました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。