ものづくり補助金平成25年度製造業富山県

高精度3次元測定機を活用した大型工作機械製造に対応する一貫生産体制の構築

株式会社岩沢製作所

この事例のポイント

  • 大型機械の測定に対応できる3次元測定機がなく、大型部品の受注を断るケースが増えていた。
  • 大型の高精度3次元測定機を新たに導入し、大型機械や部品の測定ができる体制を整えた。
  • 大型の機械や部品の測定が可能になり、大型機械の受注を拡大できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社岩沢製作所
所在地富山県 富山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数48人
資本金1,000万円
設立1953年

事業の背景

富山市の株式会社岩沢は、自動車のエンジンに関連した部品を加工する工作機械の製作を主力としており、売上の8、9割を占めている。元来は普通乗用車用の機械が多かったが、近年は海外向けのトラックやバスなど大型車両用機械の依頼が増え、農業機械エンジン用の機械製作の打診も受けるようになった。大型車両の技術的な見通しはあったものの、既存の測定機は小型で大型部品に耐えられるか懸念があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型機械の測定に対応できる3次元測定機がなく、大型部品の受注を断るケースが増えていた。
  • コスト・採算大型機械の測定を外部に委託した際は、委託に伴う諸業務の手間とコストが大きく、同様の体制を続けるのが困難だった。
  • 品質・精度社内から、品質向上と業務円滑化のために最新・大型の3次元測定機を求める声が出ていた。
  • その他売上の大半を自動車関連製品が占めており、業界が不調になると業績への影響を受けやすかった。

やったこと

大型の高精度3次元測定機を新たに導入し、大型機械や部品の測定ができる体制を整えた。新型機は操作画面がグラフィカルで、マクロを組んでの操作も可能になった。また、深い穴の内部などを測定する際に、旧型で必要だった測定対象の向きや位置の変更、倒す作業が不要になった。大型測定機の導入を見越して営業活動を展開した。

事業の効果

大型の機械や部品の測定が可能になり、大型機械の受注を拡大できるようになった。操作が平易になり、マクロによって工数を大きく減らせたため、コスト削減や製品の低価格化にもつながると見込まれる。測定対象の向き変更が不要になり、基準の取り直しによる誤差も防げるようになり、測定精度が向上した。導入を見越した営業の結果、新規顧客から大型エンジン用の加工機械装置の製作依頼を受けた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の自動車部品加工機の製作実績があり、大型車両・農業機械・建設機械向け工作機械へ拡大する方針が述べられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    エンジン構造の共通性を活かせるノウハウや、大型機械の受注断りが増えている状況が書かれているが、市場データは示されていない。

  • 課題の認識と解決2

    大型機械の受注を断るケースが増えたという課題は示されているが、高付加価値化の目標や数値計画は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    設計から部品製造、組立、加工テストまで一社で担う体制があると書かれているが、補助事業遂行の人員や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    大型機械の受注や新規顧客の獲得という事実はあるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは整理されていない。

  • 事業化までの道筋2

    測定機導入後の大型車両・農業機械・建設機械への比重拡大という方向性は示されるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    大型車両や農業機械・建設機械向けの工作機械製作を拡大する方針が示されているが、高付加価値化や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    工数削減や測定誤差の低減といった効果はあるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    大型3次元測定機の導入による測定作業の効率化はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献や新しいビジネスモデルは書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    富山県の工業集積や製造業の基盤について触れているが、当社の事業が地域成長を牽引する具体的な記述は薄い。

今後の展望

導入した測定器を活用して農業機械・建設機械製造向けの機械の比重を増やし、自動車関連への依存を減らして経営のさらなる安定化を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。