ものづくり補助金平成25年度製造業愛知県

自動車測定技術を航空産業へ展開

グリーンフィクス株式会社

この事例のポイント

  • 少子化や若者のクルマ離れの影響で国内自動車市場の拡大は見込みにくい。
  • イタリアDEA製(現Hexagon Metrology)の3次元測定機に取り付く非接触型の3次元測定スキャナと、それに付随するソフトウエアを導入した。
  • 非接触型の測定により、複雑形状の対象物も素早く測定できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名グリーンフィクス株式会社
所在地愛知県 愛知県名古屋市瑞穂区
業種業務用機械器具製造業
技術分野測定計測
従業員数150人
資本金2,800万円
設立1957年

事業の背景

検査具の設計製作を手がけるグリーンフィクスは、自動車関連の仕事が約85%を占める。国内自動車メーカーのすべてと取引していることが強みである。昭和42年に検査具事業を始め、長く実績とノウハウを蓄積してきた。円高が続き、国内自動車市場の拡大も見込みにくいため、危機感を強めていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信少子化や若者のクルマ離れの影響で国内自動車市場の拡大は見込みにくい。
  • 販路・情報発信円高で国内製造業の海外移転が促され、得意先が国内生産を縮小すれば検査具の仕事が痛手となる。
  • 生産能力メーカーから非接触測定の要望があったが、従来方式は所定のピッチで測定点に接触するため時間がかかる。

やったこと

イタリアDEA製(現Hexagon Metrology)の3次元測定機に取り付く非接触型の3次元測定スキャナと、それに付随するソフトウエアを導入した。レーザーで非接触により自動車部品などのデータを読み込み、複雑形状の対象物も素早く測定できる。クルマ1台を測れる長さ6300mm×幅3000mm×高さ2500mmの設備に取り付け、大型になる航空機部品の検査具作製にも役立てる。非接触測定の拠点は福田スタジオ(みよし市)とし、測定専用工場にして温度管理を徹底する。いつでも計測の精度を保証できるよう専用のメートル原器も購入し、検査具は0.1mm単位の高精度で測定する。

検査測定非接触型3次元測定スキャナ
ソフト3次元測定スキャナ付随のソフトウエア
検査測定専用のメートル原器

事業の効果

非接触型の測定により、複雑形状の対象物も素早く測定できるようになった。従来の接触方式に比べて時間がかかっていた測定を、効率よく行える体制が整った。測定設備は大型の航空機部品にも対応でき、航空機関連への提案を広げる基盤となった。専用のメートル原器を備えたことで、日常点検で測定精度を保証できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和42年から検査具事業を続け、自動車関連の仕事が約85%を占めると書かれており、過去の取組との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内自動車市場の縮小見込みと円高による得意先の国内生産縮小への危機感、国内自動車メーカーすべてと取引している強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    事業環境の変化を踏まえて非接触3次元測定を導入し航空機関連へ展開する方向が示されるが、数値目標や収益計画は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    測定専用工場化や温度管理の徹底、品質保証グループの体制が書かれているが、人材や事務処理能力の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    自動車メーカーの品質保証要望に応える非接触測定や複雑形状を素早く測れる点、自動車関連数社から引き合いがあることが書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    航空機関連は本格的に体制を整える段階で、ニーズを確かめながら提案する必要があると書かれており、スケジュールは明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    非接触測定は航空機業界向けに新しい取り組みで、検査具の高強度・軽量化にも触れるが、普及度の数値的な比較は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    国内自動車産業の縮小と円高による製造業の海外移転の影響がうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記述は見当たらない。

  • 費用対効果2

    投資回収のリスク軽減のためにものづくり補助金を使ったと書かれるが、付加価値額や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    非接触3次元測定とソフトウエアによる複雑形状の素早い測定が、自動車・航空機分野の測定ニーズに応えると読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    航空機産業への展開と非接触測定という成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    愛知県名古屋市の地域企業であることと、みよし市の拠点化がうかがえるが、地域経済成長への牽引は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

航空機関連の仕事は平成25年ごろから手がけており、今後は本格的に体制を整えて技術を蓄積していく。非接触方式のニーズも確かめながら提案を進める。これまでの伝統と非接触測定を組み合わせ、市場を積極的に切り開く構えである。

事業者の声

「日常点検で保証できることがこだわり」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。