ものづくり補助金平成26年度製造業徳島県

障害者・高齢者・児童向け装具製作工程のIT 化によるQCD の改善

株式会社小谷義肢

成果加工時間 10従来比(従来=10とした相対値)→1従来比(従来=10とした相対値)

この事例のポイント

  • 整形外科診察時に装具を即時装着したいという要望に応えられず、手作業が中心のため製作に1週間以上かかっていた。
  • 整形外科治療用装具の短納期要望に応えるため、CAD/CAMインソール製作システムを導入した。
  • 加工時間 10従来比(従来=10とした相対値)→1従来比(従来=10とした相対値)。足型レーザースキャナーとCADソフトにより採寸・採型の負担と作業時間が大きく減り、石膏モデル作製も不要になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社小谷義肢
所在地徳島県 徳島市
業種業務用機械器具製造業
技術分野立体造形
従業員数11人
資本金1,000万円
設立1970年

事業の背景

同社は昭和45年設立の医療用品製造業者で、障害者・高齢者・児童向けの装具を製作している。整形外科の早期発見・早期治療が浸透し、整形外科診察時に装具をすぐ装着することが求められるようになった。一方で製作工程は手作業が主体で、短納期化にはIT化による作業効率化と精度安定化が急務と考えられた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程整形外科診察時に装具を即時装着したいという要望に応えられず、手作業が中心のため製作に1週間以上かかっていた。
  • 品質・精度手作業による製作のため製品品質にバラツキがあり、精度の安定化が必要だった。
  • 生産能力従来の手作業では複雑な加工が困難で材料ロスも大きく、加工できる材料の種類も限られ、供給できない患者がいた。

やったこと

整形外科治療用装具の短納期要望に応えるため、CAD/CAMインソール製作システムを導入した。足型レーザースキャナーで実足スキャンやトリッシャムスキャンを行い、採寸・採型における患者の負担軽減と作業時間の大幅な短縮を図った。CADソフトウェアを導入し、足型石膏モデルの作製を不要とするとともに、手加工では難しい細かな調整、反転加工、サイズアップをソフト上で行えるようにした。インソール切削機では、CADで設計した加工データをもとに両足または片側2個を同時に切削し、加工時間を従来の約10分の1に短縮した。

検査測定足型レーザースキャナー
ソフトCADソフトウェア
加工機インソール切削機(Milling Machine)

事業の効果

  • 加工時間 10従来比(従来=10とした相対値)→1従来比(従来=10とした相対値)

足型レーザースキャナーとCADソフトにより採寸・採型の負担と作業時間が大きく減り、石膏モデル作製も不要になった。インソール切削機で両足または片側2個を同時加工できるようになり、加工時間は従来の約10分の1に短縮され、量産体制が整った。機器導入によって製品品質のバラツキが減って安定供給と稼働率の向上が図られ、材料ロスも大幅に削減された。QCDの改善により多品種少量生産への対応が充実し、受注の拡大につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の手作業中心の装具製作をIT化してQCD改善を図る方針が書かれ、過去の取組との連続性は示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    整形外科の短納期要望が背景として書かれるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    製作に1週間以上かかっていた課題を挙げ、IT化による短納期化と安定化を図る方針が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    切削加工時間が従来の約10分の1に短縮と書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    患者の負担軽減や複雑な加工への対応など価値は書かれるが、ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として値下げ検討や海外靴への利用計画が触れられるが、スケジュールや課題解決の方法は不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    CAD/CAMインソール製作は一般的な分野と思われるが、高付加価値化や高価格化の記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    障害者・高齢者・児童向け装具の供給安定化という社会的意義がうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果4

    加工時間が約10分の1、材料ロス大幅削減、受注拡大と具体的な効果が書かれ、費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献3

    CAD/CAMや足型レーザースキャナーのデジタル活用は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    徳島市の企業である点はうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

生産供給の安定化を実現し、提供価格の値下げを検討して販売数の拡大を図る計画である。また保存データを使い、Footwearとして海外で確立された整形外科靴への利用も計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。