回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
有限会社ケイオー技研
成果主軸回転数 5,000回転/分→10,000回転/分
| 事業者名 | 有限会社ケイオー技研 |
|---|---|
| 所在地 | 三重県 三重県いなべ市 |
| 業種 | 生産用機械器具製造業 |
| 技術分野 | 精密加工 |
| 従業員数 | 9人 |
| 資本金 | 300万円 |
当社は自動車の燃費効率を向上させるO2センサーの製造に使う治具を手がけ、従来のインコネル製からマシナブルセラミックス製へ切り替える性能向上提案を行っていた。インコネルの耐熱性能は1,000℃までだが、マシナブルセラミックスは1,500℃以上の耐熱性能を持つ。一方で素材の強度が弱いため、安定的な加工には高速回転の設備が必要だった。
抱えていた課題
やったこと
主軸の回転速度が10,000回転/分の高性能立形マシニングセンタを導入した。従来機の5,000回転での加工では平面と穴に欠けが発生したが、新設備では10,000回転で連続使用でき、良品として出荷可能な加工ができた。同じ物を10個試作し、同様の製品ができた。加工速度は従来機の2倍となり、従来機で発生していた不良もなくなった。フェロー3次元測定器で精度確認を行い、現行機と導入機で平面度以外に差はなく、10,000回転で加工した場合はより高品質な部品が製作できることを確認した。稼働時間146時間に対し5ℓタンクで約1.3ℓの潤滑油を消費し、従来の74%低減が確認できた。
| 加工機 | 高性能立形マシニングセンタ |
|---|---|
| 検査測定 | フェロー3次元測定器 |
新しい製品・サービス:比較的簡単に加工できる耐熱樹脂
10,000回転で加工できる新設備の導入により、従来機で発生していたカケや表面のデコボコによる不良がなくなり、加工速度も従来機の2倍となった。マシナブルセラミックスの安定的・効率的な加工が可能になり、高品質な部品製作につながった。潤滑油の消費量も従来より大きく減り、環境負荷の抑制にも寄与した。受注も順調に伸びている。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
インコネルからマシナブルセラミックスへの治具切替提案を続けてきた経緯は読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。
耐熱1,500℃以上と従来インコネル1,000℃の比較はあるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は薄い。
課題は1ロット10個以下・約100種の多品種少ロットで、加工時間約60分を半減させ不良率約10%を解消する効果が数値で示されている。
加工時間を約60分から短縮し速度2倍を実証、潤滑油消費を74%低減と具体的な数値目標と結果がある。賃上げ目標は読み取れない。
高度な技術の人材不足で対応できなかったと書かれ、体制確保の具体策は示されていない。
マシナブルセラミックの引き合いがあり受注が順調に伸びていると書かれ、ニーズの裏付けはある程度読み取れる。
耐熱樹脂への応用や内製化、AI活用設備投資の方向性は書かれるが、スケジュールや遂行方法は明確ではない。
公開されている事例からは読み取れません。
マシナブルセラミックスを高性能加工する水準の高付加価値化を図っており、従来機では不可能だった高品質加工が示されている。
自動車の燃費向上に寄与するO2センサー製造という用途はうかがえるが、雇用創出や波及効果の記述は薄い。
設備導入で加工時間半減、不良率約10%解消、潤滑油74%減と数値で効果が示され、費用対効果の根拠がある。
AIを活用した設備投資を今後目指すと書かれるが、現時点の取組としてのデジタル技術活用は読み取れない。
高付加価値の耐熱材料加工への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。
三重県いなべ市の企業であることは分かるが、地域の特性を活かした取組としての記述は薄い。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
小規模企業にとって高度な技術の承継者不足は深刻で、仕事があってもこなせない状態が続けば事業の存続にも危惧がある。今後は高度な技術や知識がなくても取り組めるよう、AIを活用した設備投資と製品開発を目指していく。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
課題を解決するため、車載センサ製作に係る設備を導入し、量産ラインの構築を図った。
効果:製作コスト 100%→25%
低温・緩速熟成製塩装置を導入した。
効果:大粒結晶の割合(一つの塩取鍋あたり) 4kg→8kg