ものづくり補助金平成25年度製造業滋賀県

洋菓子地域一番店を強固にする業務プロセス改善のための機械化

株式会社パレット

成果プリンの冷却時間 180分→100分

この事例のポイント

  • 自然冷却と冷蔵庫での冷却工程、手作業の個包装工程がボトルネックとなり、コスト高になっていた。
  • 職人技術を要しない工程に設備投資を行った。
  • プリンの冷却時間 180分→100分。冷却と個包装の機械化により作業時間が短縮され、繁忙期の労働負荷と販売機会ロスが減った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社パレット
所在地滋賀県 大津市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数45人
資本金1,000万円
設立1988年

事業の背景

当社は1987年に創業し、現在5店舗を運営する洋菓子店である。消費者ニーズは安さ重視からプレミアム消費へ移り、少しでも美味しく安全安心な商品が求められている。お土産需要やカジュアルギフト、高齢者需要では個包装対応が必要になっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算自然冷却と冷蔵庫での冷却工程、手作業の個包装工程がボトルネックとなり、コスト高になっていた。
  • 人手・技能繁忙期には手作業の個包装などで労働負荷が大きく、販売機会ロスが生じていた。
  • 生産能力手作業の個包装工程では生産量に限界があり、ギフト需要の拡大に対応しきれなかった。

やったこと

職人技術を要しない工程に設備投資を行った。プラストチラーを導入し、均質な急速冷却により冷却時間を短縮するとともに、細菌発生温度帯の短時間通過で安全性を高めた。プリンの場合は従来180分が100分になり、45%の時間短縮ができた。閑散期に製造して在庫でき、繁忙期には人手を製造に集中できるようになった。個別包装機を導入して個包装工程を機械化し、手包装で毎時90〜180個だったものが機械包装で毎時600〜3,600個になった。

その他プラストチラー
加工機個別包装機

新しい製品・サービス:焼き菓子の新たな商品開発、ギフト仕様の商品、高付加価値ギフト商品。

事業の効果

  • プリンの冷却時間 180分→100分
  • 個包装の生産速度 90個/時→600個/時
  • しあわせスフレの年間生産・販売数量 10,000個/年→120,000個/年
  • しあわせのおすそわけはギフト仕様にモデルチェンジし、従来の10倍に生産・販売数量が伸びた。
  • ギフト売上比率 25%→40%

冷却と個包装の機械化により作業時間が短縮され、繁忙期の労働負荷と販売機会ロスが減った。小ロット多品種生産が可能になり、ギフト商品の展開や新規販路の開拓につながった。焼き菓子の売上高は10%拡大し、利益率も大きく向上した。従業員満足と顧客価値の向上にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の100年素材や一店舗一厨房主義など一貫した方針が書かれ、ギフト・焼き菓子強化との関係は読み取れるが、戦略上の位置付けの明記は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    プレミアム消費へのシフトと作りたての鮮度・良質素材という強みは書かれているが、競合比較や市場データは示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    冷却工程と手作業の個包装がボトルネックと特定され、プリン180分が100分へ45%短縮、手包装毎時90〜180個が機械で600〜3,600個と具体的に示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    しあわせスフレが1万個から12万個、ギフト売上比率25%から40%(2020年度目標)など数値目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    国家資格や社内技術認定による人材育成、3年定着率92%が書かれ、体制の一端はうかがえるが、補助事業を遂行する事務体制の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ギフトや個包装需要、お土産・高齢者需要などターゲットと顧客ニーズが整理され、ホテルへの採用実績も示されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の成果は書かれているが、中長期の課題検証や実施スケジュールについての記述はほとんどない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    百人一首など高付加価値ギフトの展開は書かれるが、洋菓子ジャンルの普及度や高価格化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域のホテルや宿泊施設への採用、地域を代表する土産商品の記述はあるが、波及効果や雇用創出の規模は示されていない。

  • 費用対効果3

    生産性が大幅向上し焼き菓子売上10%拡大、利益率向上と書かれるが、補助金額と付加価値増加の関係を示す数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    個包装機による生産方式の改善は書かれているが、先端デジタル技術や業界全体のイノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    滋賀県大津市の地域店舗と地域ホテルへの販路拡大が書かれ、地域密着の強みは読み取れるが、雇用創出の数値は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

「人づくり」を経営の中核と考え、「モノづくり」革新を土台に女性社員が長く働ける環境と人材育成に取り組む。女性幹部への事業承継を進め、「魂の伝承」を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。