ものづくり補助金平成25年度製造業岐阜県

「西美濃そば」のブランドを確立するためのそば製品の生産技術体制の開発導入

株式会社西美濃はなのき

成果玄そばの品質保持期間 30日間→90日間

この事例のポイント

  • 西濃地方で生産するそば粉を使った「西美濃そば」の浸透と定着のため、産地拡大に加えて高品質の製品を増産する社内体制が必要だった。
  • 冷凍保存庫、石臼製粉機、製麺機、真空包装機を新たに導入した。
  • 玄そばの品質保持期間 30日間→90日間。冷凍保存庫の導入により玄そばとそば粉の品質保持期間が延び、一年を通じて新そばの風味を持つ製品を提供できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社西美濃はなのき
所在地岐阜県 揖斐川町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数5人
資本金300万円
設立2009年

事業の背景

平成元年に「花の木珈琲店」を開店し、平成12年から手打ちそばの店も並行して始めた。地元の耕作放棄地を活用したそば生産に着手し、平成21年にそば部門を独立させた。平成21年からは本店と大垣店に加え、揖斐川町内にセルフ方式の店舗を出店し、生産量の増加を受けて3店舗体制になった。また、土産品用の4人前生めんセットの販売にも取り組んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力西濃地方で生産するそば粉を使った「西美濃そば」の浸透と定着のため、産地拡大に加えて高品質の製品を増産する社内体制が必要だった。
  • 生産能力そばの生産量増加に伴い、加工体制を見直す必要があった。

やったこと

冷凍保存庫、石臼製粉機、製麺機、真空包装機を新たに導入した。石臼製粉機は新しく考案した可変式電動石臼2台を使い、粗い粉と細かい粉をブレンドして、従来より風味がありコシのある麺を製造できるようにした。真空包装機で生麺を包装して急速冷凍することで、香りと食味を打ち立てと変わらない状態に保てるようになった。製麺機ではそば粉のこね方と伸ばし方を手打ちとほぼ同じにし、無添加の十割そばを製造できるようになった。冷凍保存庫は玄そばの色焼けを防ぎ、鮮度を保持する。

その他冷凍保存庫
加工機石臼製粉機(可変式電動石臼2台)
加工機製麺機
加工機真空包装機
その他急速冷凍庫

新しい製品・サービス:無添加の十割そば(西濃産そば粉を使用)

事業の効果

  • 玄そばの品質保持期間 30日間→90日間
  • そば粉の品質保持期間 10日間→30日間
  • 1日あたりの生産量 14kg→28kg

冷凍保存庫の導入により玄そばとそば粉の品質保持期間が延び、一年を通じて新そばの風味を持つ製品を提供できるようになった。真空包装機による急速冷凍で生麺の香りと食味が打ち立てと変わらなくなった。製麺機では無添加の十割そばを製造でき、1日あたりの生産量も2倍に拡大した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成19年の試験栽培から西美濃そばのブランド化へと事業が展開した経緯が書かれ、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    風味や食味の評価に触れるのみで、市場や顧客動向、競合に対する自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    生産量増加に伴い加工体制を見直すことが目的とされ、課題認識はあるが、どの課題をどう解決し高付加価値化するかは具体的でない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    そば粉約8トンの生産、1日あたり生産量14kgから28kgへの2倍増など数値目標・実績が示され、拡大の見通しが具体的に読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    人材や事務処理能力に関する記述はなく、従業員数5人との記載のみで、補助事業を遂行する体制は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    西濃産そば粉使用、添加物なし、コシが強い十割そばなど製品の特長と、3店舗での販売・土産品用の展開が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    冷凍保存庫の活用や冷凍蕎麦への応用が今後の計画として示されるが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    十割そばは添加物を使わず、冷凍保存で新そばの風味を通年提供する点が、一般的な製品との差別化として具体的に示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    耕作放棄地を活用した地元産そばの生産と地域振興が目指されており、地域経済への貢献は読み取れるが、国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    生産量が2倍に増えた点は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    冷凍保存庫や石臼製粉機など機械の導入は書かれるが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの波及は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    耕作放棄地の活用、揖斐川町内の休耕田でのそば畑、地元産品としてのブランド化など、地域特性を活かした事業であることが具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は生麺だけでなく冷凍蕎麦にも応用し、瞬間冷凍機と冷凍保存庫を活用して添加物を必要としない製品を生産し、業務用・土産品用の販売を拡大していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。