ものづくり補助金平成25年度製造業岐阜県

液体急速凍結器及び冷風乾燥機導入による高付加価値岐阜県産淡水魚商品の製造・販売事業

有限会社和幸

成果加工所要期間 6日→3日

この事例のポイント

  • 主要販路の学校給食は児童数の減少が続いており、一般消費者に近いチャネルの開拓をこれまで以上に進める必要があった。
  • 本事業では「液体急速凍結器」と「冷風乾燥機」を導入した。
  • 加工所要期間 6日→3日。生食用での提供が可能になったことで学校給食以外の販路が広がり、それぞれのニーズに応じた商品を生産できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社和幸
所在地岐阜県 岐阜市
業種食料品製造業
従業員数19人
資本金900万円
設立1996年

事業の背景

平成8年の創業以来、水産品を中心とした食品の販売・加工を手がけ、特に学校給食では東海三県を中心に200か所以上に納入している。平成17年の食育基本法施行後、学校給食に地域の特色を生かした献立が増え、岐阜県産水産品の加工も行うようになった。平成23年には農商工連携事業の認定を受け、中津川市の養魚場と連携して自社ブランド「更紗シリーズ」の淡水魚を販売している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信主要販路の学校給食は児童数の減少が続いており、一般消費者に近いチャネルの開拓をこれまで以上に進める必要があった。
  • 生産能力岐阜県産淡水魚の取扱いがホテル・旅館・高速道路のサービスエリアなどで増える一方、顧客の要望も多様化しており、それに対応できる生産体制を整えることが喫緊の課題だった。
  • 新製品・新技術既存の機器では生食用や新しい加工品の開発に限界があり、顧客ごとのニーズに応じた商品を作れなかった。

やったこと

本事業では「液体急速凍結器」と「冷風乾燥機」を導入した。従来の冷凍機では細菌の増殖を抑えられず加熱用でしか提供できなかったが、液体急速凍結器により細菌の増殖を著しく抑えられるようになり、刺身用での提供が可能になった。冷風乾燥機は従来の機器と比べて約半分の速さで加工処理ができる。これを利用し、更紗トラウトサーモンの漬魚(味噌漬け)を試作したところ、それまで6日ほどを要していた加工を3日で行えるようになった。

加工機液体急速凍結器
加工機冷風乾燥機

新しい製品・サービス:更紗トラウトサーモンの漬魚(味噌漬け)

事業の効果

  • 加工所要期間 6日→3日

生食用での提供が可能になったことで学校給食以外の販路が広がり、それぞれのニーズに応じた商品を生産できるようになった。冷風乾燥機により味噌漬けの加工時間が大幅に短縮され、製造時間の短縮とコストカットの効果が得られた。製造時間が縮まったことで新たな商品開発に時間をかけられるようになった。解凍後も旨み成分のドリップの流出が少なく、切りたての生魚と遜色ないみずみずしさを保てるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    学校給食中心の水産加工から地産地消・淡水魚ブランド「更紗シリーズ」へ展開してきた経緯が書かれ、過去の取組との連続性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ホテル・旅館・サービスエリアなど外食需要の増加と顧客要望の多様化に対応する必要性が書かれ、外部環境を踏まえている。

  • 課題の認識と解決4

    児童数減少を受けて一般消費者向けチャネルを開拓する課題が示され、液体急速凍結器で刺身用提供が可能になったと具体的な効果がある。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されていないが、製造時間を6日から3日に短縮しコストカットしたという成果が書かれている。

  • 事業を進める体制3

    三部体制で水産品加工を行い、200か所以上に納入している実績が書かれており、体制の一端がわかる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    岐阜県産淡水魚の評価向上や学校給食以外への販路拡大、生食用提供による鮮度の強みが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は一般消費者向け商品を拡大する方針が示されているが、遂行方法やスケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    生食用の淡水魚加工を実現し、更紗トラウトサーモンの味噌漬けで加工期間を短縮するなど、高付加価値化の取組が書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地産地消や岐阜県産淡水魚の魅力発信がうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果4

    加工期間が6日から3日に短縮され、製造時間の短縮とコストカットの成果が具体的に示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    急速凍結や冷風乾燥の導入はうかがえるが、デジタル技術や地域サプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    中津川の養魚場と連携し、恵那山系の清涼な水で育成された岐阜県産淡水魚を扱う地域特性の活用が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。