回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
株式会社ナルディック
成果製品価格(手造り→本事業) 60,000円/㎡→30,000円/㎡
| 事業者名 | 株式会社ナルディック |
|---|---|
| 所在地 | 滋賀県 草津市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 機械制御,材料製造プロセス,接合・実装,表面処理 |
| 従業員数 | 18人 |
| 資本金 | 4,000万円 |
| 設立 | 1960年 |
当社はロートアイアンを用いた門扉やフェンスなどを建築・エクステリア分野で手造り製法により提供してきた。手造りによる従来製品価格は6万円台/㎡だった。大量生産品や工業製品では得られない一品もののハンドメイドの温もりや味わいが幅広く求められるようになり、新たな用途市場としてインテリア分野を開拓する必要があった。
抱えていた課題
やったこと
格子状金網溶接ロボットとスポットプロジェクション溶接機を導入し、線材多交点溶接と自動化技術を確立した。治具で動きを規制し、上下電極(面加圧)プロジェクション溶接方式により、蛇行線材の多交点(4〜9点)を同時に溶接できるようにした。蛇行線材交点同時溶接とロボットハンドによる治具制御の自動化により、大判サイズ1,000mm×2,000mmのパネル生産を実現した。また既設の板金加工用プレス機を活用して圧延工程を合理化し、風合いを出すための丸線材の扁平仕上げと歪みの少ないパネル仕上げの技術を確立した。
| ロボット | 格子状金網溶接ロボット |
|---|---|
| 加工機 | スポットプロジェクション溶接機 |
新しい製品・サービス:太さ・間隔・配列を変えた極細の鉄線を縦横に配置し交点を溶着・部分鍛圧して作る金属製パネル「Gパネル」、およびその後鍛造工程をなくし複層構造にした「新・Gパネル」
手造りの従来製品6万円台/㎡を3万円台/㎡に下げ、鍛造工程をなくした新・Gパネルで2万円台/㎡を実現した。価格は市場適合価格となり、デザイン事務所や店舗設計事務所への新規開拓や展示会出展で多くの引き合いと採用を得始めている。インテリア分野に採用されたことで既存のエクステリア製品にも採用が広がり、当社製品の認知と競争優位にもつながっている。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
ロートアイアン製造の創業と伝統技術を基に新規パネルを開発したと読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。
手造り製品の価格を6万円台から2万円台/㎡へ下げ、デザイン事務所へ新規開拓したと書かれ、強みの活用はうかがえるが分析は薄い。
手造り工程の課題を溶接自動化で解決し、大判1,000mm×2,000mmの生産実現と価格低減の結果が具体的に書かれている。
従来6万円台/㎡から3万円台、新製品で2万円台と価格目標の達成が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。
従業員18人で既設プレス機を活用したとあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述は少ない。
市場適合価格と高い意匠性が評価され、設計事務所や店舗設計事務所から多くの引き合いを得たと具体的に書かれている。
インテリア分野への展開やロボット化と人材育成の両輪という方向性は示されるが、スケジュールや課題の解決方法は詳述されていない。
公開されている事例からは読み取れません。
手造り6万円台/㎡を3万円台、2万円台へ低減し、他に類を見ない意匠性をもつ新規インテリア分野の製品と書かれている。
建築・エクステリア分野の雇用や経済波及効果をうかがわせる記述はあるが、国が補助する積極的理由としては具体的に書かれていない。
価格を6万円台から2万円台へ低減したという効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。
格子状金網溶接ロボットによる自動化と多交点同時溶接で、伝統工芸の工業化を進めた点は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。
手造り品の工業化による新規市場開拓はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は見当たらない。
滋賀県草津市を拠点に日本の伝統工芸技術を活かし、インテリア分野を開拓した点は読み取れるが、地域の経済成長への言及は薄い。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
薄板加工の下請けから出発し、厚鋼材によるロートアイアンのエクステリア事業を創出してきた。今後は細鋼材加工によるインテリア事業を切り開く。ロボット化の推進と職人の育成の両輪で、ロボットにしか創れない価値と人にしか創れない価値を融合し、Only One価値を創造する「日本のものづくり」企業を目指す。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
顧客の要求を満たすため、段取り、治具の製作、仕掛りスペース、待ち時間を減らす新型の複合加工機を導入することにした。
効果:部品1個の完成までの日数 3日→2日
3S活動を発展させた生産革新活動をベースに、自社オリジナルの工程見える化システムを構築した。
効果:工程管理表作成の担当者数 3名→1名