ものづくり補助金平成25年度製造業京都府

生産システム統合による多品種変量の生産力向上と短納期化の実現

有限会社NTB製作所

成果加工速度は約20%改善

この事例のポイント

  • 多品種変量の生産に対応しつつ、顧客の高まる短納期要望に応えるため、社内生産システムの更なる改善が必要になった。
  • アマダ製の新鋭CNCタレットパンチプレスEMZ358NT(リア置き マニプレーターRM44付き)を導入し、自動搬送機能を強化した。
  • 加工速度は約20%改善。夜間の無人自動生産により量産品と小ロット品の生産ラインを時間的に分け、生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社NTB製作所
所在地京都府 宇治市
業種金属製品製造業
技術分野情報処理,精密加工
従業員数10人
資本金6,000万円
設立1968年

事業の背景

業歴約50年の精密板金加工業で、ステンレス・鉄・アルミ・チタン等の薄板加工が主力である。多様化するユーザーニーズに応え、多品種の部品を量産品から少量品まで幅広く扱っている。国際競争の激化により、ユーザーの多品種化と短納期への要望が一層高まっていた。主要取引先は竹中センサーグループ等である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力多品種変量の生産に対応しつつ、顧客の高まる短納期要望に応えるため、社内生産システムの更なる改善が必要になった。
  • 人手・技能量産ものと小ロットものが同じ工程で混在し、日中の生産効率を上げにくかった。
  • 生産能力導入後20年を経過したNCタレットパンチプレスの作業スピードと加工能力を上げる必要があった。
  • 品質・精度精密板金加工で不良率の高いタップ加工の工程管理に課題があった。

やったこと

アマダ製の新鋭CNCタレットパンチプレスEMZ358NT(リア置き マニプレーターRM44付き)を導入し、自動搬送機能を強化した。自動プログラミング装置AP100BPKとAP100EPKを導入し、CADをアマダ製ソフトに統一してCNCタレットパンチプレスとの連動性を高めた。事務所と現場をLANでネットワーク化し、3D/CADの展開データを現場で入出力できるようにした。量産ものは夜間に自動生産し、日中は小ロットものに集中する生産体制に切り替えた。タップ加工も展開データで管理し、加工漏れを防止した。

加工機CNCタレットパンチプレス EMZ358NT(リア置き マニプレーター RM44付き)
ソフト自動プログラミング装置 AP100BPK
ソフト自動プログラミング装置 AP100EPK

事業の効果

  • 加工速度は約20%改善
  • 製品要求精度 0.2mm→0.1mm
  • 年に2~3社ぐらいお取引先が増えてきている

夜間の無人自動生産により量産品と小ロット品の生産ラインを時間的に分け、生産性が向上した。加工速度は約20%改善し、繁忙期にも対応しやすくなった。納期遅れが解消され、納期の短縮化が進んだ。製品要求精度は±0.1mm以内に高まり、品質と納期の両面で顧客満足度が上がった。売上面でも効果が出ており、取引先も年に2~3社ずつ増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成23年設立・業歴約50年の精密板金業で、ISO取得や社内ネットワーク構築など過去の取組が続くと読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    短納期・多品種対応と即日生産・即日納品を強みとして挙げているが、市場動向との関係や競合に対する優位性の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    繁忙期対応の不足や納期遅れを課題として挙げ、自動生産と即日納品で解決する方針が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工速度が約20%改善、タップ加工漏れ防止と不良率改善などの数字があるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    3D/CAD4台完備やプログラマー体制、ISO認証に触れているが、人材数や事務処理体制の詳細は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    精密板金の製品要求精度±0.1mm以内、即日生産・納品という選ばれる理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    4工程ごとの検査とスタッド溶接機の追加導入など今後の方針はあるが、スケジュールや課題解決方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ステンレス・チタン等の薄板精密板金で±0.1mm加工を行うとあるが、高付加価値化・高価格化の定量的根拠は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器部品や京都府内の製造業の雇用創出などの波及効果は、わずかにうかがえる程度にとどまる。

  • 費用対効果3

    生産効率向上や受注拡大、取引先2~3社増などの効果は書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ネットワーク化した自動プログラミングとCAD連動による機械間連携は、デジタル技術の活用として読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    宇治市の地域企業であることはうかがえるが、地域の特性を活かした成長牽引としての記述は見当たらない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も顧客との関係を大事にし、即日生産・即日納品などの多様なニーズに対応して信頼を高める。新規設備の導入で社内生産システムを不断に高度化していく。平成26年度には新鋭のスタッド溶接機を導入した。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。