ものづくり補助金平成27年度製造業岐阜県

新型レーザーパンチ複合加工機導入による工程集約により、電車、バス車両部品加工のリードタイム短縮と高精度加工の確立

有限会社早野研工

成果リードタイムの38%短縮

この事例のポイント

  • 多工程の加工にまたがると、機械を乗せ換えるため段取りが増え、リードタイムが長くなっていた。
  • レーザー加工、穴加工、タップ加工、歪み修正など、これまで複数台の機械で行っていた工程を1台に集約できるパンチレーザー複合加工機(LC2512C1-AJ)を導入した。
  • リードタイムの38%短縮。工程集約によりリードタイムが従来工法に比べ38%短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社早野研工
所在地岐阜県 大垣市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数32人
資本金500万円
設立1988年

事業の背景

当社は多品種小ロットに対応できる技術力を強みに、自動車試作板金から建設機械、電車車両部品の加工、金型製作などを手がけている。プレス、機械加工、板金などを設計から自社で一貫して行える点が評価されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力多工程の加工にまたがると、機械を乗せ換えるため段取りが増え、リードタイムが長くなっていた。
  • 品質・精度手作業での材料の乗せ換えや歪みにより精度不良が生じ、仕上げ工数が増えていた。
  • 品質・精度手作業で材料を乗せ換える際に製品表面に傷が付き、外観品質が低下していた。
  • 人手・技能残業時間が増え休日が取れない状況が続き、従業員のワーク・ライフ・バランスを実現するため効率的な機械化が必要だった。

やったこと

レーザー加工、穴加工、タップ加工、歪み修正など、これまで複数台の機械で行っていた工程を1台に集約できるパンチレーザー複合加工機(LC2512C1-AJ)を導入した。従来工法とのリードタイムを比較し、バス車両ドア部品の構造部品を製作する前提で加工検証を行った。精度検証では、加工製品の表面の凹凸が気になる部位をレーザー顕微鏡で測定し、外観の傷を評価した。従来の機械では加工できなかった素材や、バリの出やすい加工板厚についても、導入機械で加工が可能か検証した。

加工機パンチレーザー複合加工機(LC2512C1-AJ)
検査測定レーザー顕微鏡

新しい製品・サービス:アルミ・銅・真鍮などの高反射材への加工

事業の効果

  • リードタイムの38%短縮
  • 製品加工精度・外観品質の75%向上
  • 段取り誤差 0.15mm→0.035mm

工程集約によりリードタイムが従来工法に比べ38%短縮された。位置決めの段取り誤差は0.15mmから0.035mmに改善し、外観品質も向上して傷のない高精度加工が実現した。高反射材や板厚の厚い加工も可能になった。夜間稼働により稼働率が上がり、残業と休日取得が改善し、従業員の負担が大幅に軽減された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    社内で多工程の機械乗せ換えが課題で、従来の機械化の流れが示唆されるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    多品種小ロット対応や自動車・電車部品の加工技術が強みと書かれるが、市場動向との関係は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    多工程のリードタイムや段取り誤差0.15mmから0.035mmへの改善など課題が数字で示され、工程集約で解決する計画が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    リードタイム38%短縮や製品加工精度・外観品質75%向上など数値目標の実績が示されるが、付加価値額や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員32人と社内で複合的加工を一貫して行う体制がうかがえるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    多品種小ロット対応や高評価の一貫加工が強みとして書かれるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の成果は書かれるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールについての記載は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    アルミ・銅・真鍮など高反射材の加工が実現し、従来困難だった特殊素材への加工も可能になったと具体的に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    電車・バス部品の加工で地域の製造業を支える点がうかがえるが、波及効果や雇用創出の国の関与理由は示されていない。

  • 費用対効果4

    リードタイム38%短縮や精度75%向上、残業削減など投資効果が数字で示されるが、補助金額に対する付加価値増加は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    複合加工機の導入による工程集約が示されるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    岐阜県大垣市の製造業であることが示されるが、地域特性を活かした雇用創出や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

手直し作業が減り生まれた時間で、社内の板金加工技術を生かした新たな展開を模索している。人と機械を活用し、自社からアイディアを発信するものづくりに挑戦中。

事業者の声

人の能力を最大限に生かす機械を活用し、新たな価値を提案できる製造業を目指したいです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。