ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

パッケージ製作後工程の一部機械化と品質・生産向上による競争力強化事業

作道印刷株式会社

この事例のポイント

  • 台紙はがし作業を手作業で行っていたため、作業員が腱鞘炎になるなど身体的負担が大きかった。
  • 手作業となっていた台紙はがし作業の工程を、高精度高速ブランキングシステム(マスターブランカー)の導入により機械化した。
  • 台紙はがし工程の機械化により、作業員の身体的負担が軽減された。

事業者のプロフィール

事業者名作道印刷株式会社
所在地大阪府 東大阪市
業種印刷・同関連業
従業員数53人
資本金3億円

事業の背景

作道印刷は日用品、生活雑貨、化粧品、食品関係業界のパッケージ印刷やカタログなどの商業印刷を行っている。工程のシステム化や高機能な機械設備により安定した大量ロット生産を可能とし、大手メーカーからの引き合いも多い。今日ではデジタル変革(DX)を取り入れる企業が増えており、顧客の潜在ニーズを適切にくみ取った新たなビジネスモデルの創出が重要になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能台紙はがし作業を手作業で行っていたため、作業員が腱鞘炎になるなど身体的負担が大きかった。
  • 品質・精度はがした紙や紙粉が印刷物に混入し、印刷物にキズや折れ曲がりが発生して品質が安定しなかった。
  • コスト・採算製品不良の発生により検品作業に時間とコストがかかっていた。

やったこと

手作業となっていた台紙はがし作業の工程を、高精度高速ブランキングシステム(マスターブランカー)の導入により機械化した。印刷機にはインライン検査装置を導入し、高精度カメラで印刷完了時に排出された刷本を1枚1枚読み取り、OK刷りの見本と比較して差異を検出する体制とした。これにより印刷不良の混入を防止し、機械による出荷までの品質チェックを強化した。

加工機マスターブランカー(高精度高速ブランキングシステム)
検査測定印刷機インライン検査装置(高精度カメラ)

事業の効果

台紙はがし工程の機械化により、作業員の身体的負担が軽減された。製品不良の発生が激減し、品質が向上した。検品作業にかかっていた時間とコストが減り、生産性と効率が高まり、省力化も実現した。短納期にも対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    パッケージ印刷やカタログ制作など従来からの事業の延長で、自動組み版システムを導入した経緯が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手メーカーからの引き合いが多いことや、高効率生産とノウハウによるブランド力が強みとして具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    台紙はがし作業の手作業が腱鞘炎など負担や不良の原因となっていた課題を、高精度高速ブランキングシステムで解消した点が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていないが、作業時間半減や不良の発生激減といった成果は示されている。

  • 事業を進める体制2

    人材や事務処理体制については書かれておらず、従業員53名という規模のみがうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    パッケージやカタログの顧客ターゲットと、品質・納期・ヒューマンエラー防止という選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    ブランキング導入と製品不良の減少という成果は書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    印刷業の中で品質管理を機械化して高品質を維持する点は示されているが、高付加価値化の水準や普及度の比較は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    顧客の課題解消や社会的な意義は述べられるが、雇用創出や波及効果などの国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    不良率低減や作業時間短縮は示されるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    デジタル組み版システムや、リモートで校正できる仕組みを構築した点で、デジタル技術の活用が具体的に示されている。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    DXの推進に触れて潜在ニーズを基に新たなビジネスモデルを作る方向性がうかがえるが、構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も顧客の潜在ニーズをくみ取り、印刷を通して顧客の総合的な課題解消を図っていく。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。