ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

検査装置導入による点字ラベルシール生産体制強化および医療分野への貢献

株式会社セイホウ

成果検査速度 5m/分→200m/分

この事例のポイント

  • 透明な点字シールは既存の検査機では読み込めず外注していたため、外注コストが発生していた。
  • 点字シールを含む製品の内製化のため、刷り出し・抜き取り用検査機と横軸型ラベル検査装置を導入した。
  • 検査速度 5m/分→200m/分。新たな検査装置の導入により、1分あたり200メートルの検査が可能となり、不良品の見逃しが減り生産性が大幅に改善した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社セイホウ
所在地大阪府 大阪市
業種印刷・同関連業
従業員数25人
資本金1億円
設立1952年

事業の背景

昭和27年に正豊特殊印刷所として創業し、ホットスタンプ加工などから事業を始めた。現在は医薬品・化粧品関連が製品の約7割、食品関連が約2割、工業用途などが約1割を占める。医薬品ラベルに特化して他社との差別化を図っている。欧州連合では平成22年に市販医薬品容器への点字表示が義務化され、国内でも点字表示の動きが高まり、点字シールの注文が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算透明な点字シールは既存の検査機では読み込めず外注していたため、外注コストが発生していた。
  • 納期・工程外注に出すことで納期が遅れることがあった。
  • 生産能力従来の目視検査では1分あたり5メートルの検査速度が限度だった。

やったこと

点字シールを含む製品の内製化のため、刷り出し・抜き取り用検査機と横軸型ラベル検査装置を導入した。刷り出し・抜き取り用検査機は画像データや版下データを読み込んだ後、出来上がったシールをカメラ下に置くことで自動チェックができ、作業時間は約2分程度で作業員1人で対応可能である。横軸型ラベル検査装置は生産の最終チェックとして全製品の検査を行い、1分あたり200メートルの検査が可能である。これにより製造から検査まで一貫した生産工程を確立した。

検査測定刷り出し・抜き取り用検査機
検査測定横軸型ラベル検査装置

新しい製品・サービス:点字シール、紙製ラベルを使った脱プラ製品、雑貨向けPOP

事業の効果

  • 検査速度 5m/分→200m/分

新たな検査装置の導入により、1分あたり200メートルの検査が可能となり、不良品の見逃しが減り生産性が大幅に改善した。1ロールごとに検査することも可能になった。外注が不要になり、外注コストや納期の遅れも解消された。全製品の検査が可能になり、不良品率の低減や生産性向上につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和27年創業で医薬品ラベル特化を続け、昭和63年の検査機導入や平成21年のISO9001取得など過去の取組の延長線上に検査機導入が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    差別化のため医薬品関連に特化し、表示ミスは命に関わるため他社がやりたがらない分野で検査体制を強みとしていることが数字つきで読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    目視検査が1分あたり5mが限度だった課題に対し、横軸型装置で1分200mの検査を可能にし、不良品見逃しと生産性の改善を図っている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    従来1分5mの目視検査が1分200mの検査になると具体的数値が示され、作業時間2分・作業員1人という体制も書かれている。

  • 事業を進める体制3

    作業員1人で対応可能と書かれ、ISO認証や検査体制の構築に触れているが、人材や事務処理能力の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医薬品・化粧品ラベルへの特化、点字シール需要増加、EUの点字表示義務化など需要の裏付けと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    脱プラ製品や雑貨向けPOPの開発を構想すると書かれているが、遂行方法やスケジュールの記述は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    医薬品ラベルへの特化で差別化しているとあるが、普及度や高価格化の具体的根拠は乏しい。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医薬品の表示ミスが命に関わる点は触れられているが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    外注コストや納期遅れの解消、不良品率の低減など効果は書かれているが、投入額に対する費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    点字表示対応の検査装置導入で内製化したとあるが、デジタル技術によるサプライチェーン貢献の記述は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大阪市城東区の地域企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした経済成長への寄与は具体的に述べられていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

環境配慮品などにも対応し、時流を捉えていく。雑貨向けPOPの開発やBtoC向けの製品拡充も構想している。

事業者の声

薬関係は表示に間違いがあると命に関わるトラブルになりかねないので、他社はやりたがらない

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。