ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

野球オーダーグローブ刺繍入れ内製化による受注拡大

株式会社 JUNKEI-GLOVE

成果刺繍外注コスト 100%→80%

この事例のポイント

  • グローブの刺繍を100%外注に依存しており、外注先の受注状況によって納期や費用が左右され、納期遅れやコスト高の原因となっていた。
  • 最新鋭のコンピュータ刺繍機を導入し、専用パソコン、専用スキャナー、専用ソフトを合わせて導入した。
  • 刺繍外注コスト 100%→80%。刺繍機器・ソフトの導入により、刺繍外注コストは2割減、刺繍加工時間は1週間から30分へと大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 JUNKEI-GLOVE
所在地奈良県 奈良県磯城郡三宅町
業種その他の製造業
技術分野機械制御
従業員数1人
資本金1,000万円
設立2008年

事業の背景

かつて三宅町は国内のベースボールグローブ生産の80%を占めたが、大手メーカーのOEM生産が主体で町の名前が世に出ず、大手メーカーや商社の経営に振り回されて経営破綻する業者も相次いだ。大手メーカーが生産拠点を海外に移したことを機に、三宅町のブランドとして自社ブランドを立ち上げる思いが強まり、2004年に『JUNKEI-GLOVE』のロゴマークを商標登録し、2008年に株式会社JUNKEI-GLOVEを設立した。小売店と連携して販路拡大を目指す中で、グローブ刺繍の外注依存が大きな経営課題となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程グローブの刺繍を100%外注に依存しており、外注先の受注状況によって納期や費用が左右され、納期遅れやコスト高の原因となっていた。
  • 販路・情報発信自社ブランド『JUNKEI-GLOVE』は営業活動を通じても知名度が低く、ブランド力が不足していると感じていた。

やったこと

最新鋭のコンピュータ刺繍機を導入し、専用パソコン、専用スキャナー、専用ソフトを合わせて導入した。これにより刺繍工程を自社で内製化し、外注に頼っていた刺繍を自社で行える体制を構築した。受注の幅を広げ、小売店のニーズにも応えられる生産体制を目指した。内製化により外注への刺繍手直しはなくなった。

加工機刺繍機
その他刺繍機専用パソコン
その他刺繍機専用スキャナー
ソフト刺繍機専用ソフト

事業の効果

  • 刺繍外注コスト 100%→80%
  • 刺繍加工時間 10,080分→30分
  • 刺繍手直し 3個/月→0個/月

刺繍機器・ソフトの導入により、刺繍外注コストは2割減、刺繍加工時間は1週間から30分へと大幅に短縮された。内製化により外注への刺繍手直しがなくなり、自社ペースでの生産が可能になった。これを契機に、約60の小売店と連携して自社ブランドの販路拡大に注力していく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    三宅町のOEM依存からの脱却と自社ブランド化の経緯は書かれているが、刺繍内製化の位置づけは大きな経営課題としての記述にとどまる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    小売店約60社と連携し販路拡大を目指すとあり外部環境への言及はあるが、競争優位性を示す市場データや自社の強み分析は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注コスト2割減、刺繍加工時間1週間から30分、手直し3~5個/月から0個と数字で課題解決効果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間売上6,800万円から3年度後7,600万円の目標と、外注費削減額20万円・35万円・45万円の段階的な数値が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員数は1名と記載があり、体制は極めて小規模であることがうかがえるが、人材確保や事務処理体制の具体策は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    アラミド繊維採用などの製品特徴と、スタンダードシリーズでの多様なプレーヤー対応は書かれているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後は販路拡大に注力するとあるが、遂行方法やスケジュールは年度ごとの売上目標に留まり、課題解決の手順は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ベースボールグローブの聖地での高品質なこだわり製造が示されるが、同分野での高価格化の水準や市場内の位置づけは数値で示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    三宅町がかつて国内生産の80%を占めた地域性は示されるが、経済波及効果や雇用創出の記述は見当たらない。

  • 費用対効果3

    投資額に対する外注費削減効果は数字で示されるが、投資の費用対効果を示す付加価値額や回収期間の記載はない。

  • イノベーションへの貢献2

    コンピュータ刺繍機と専用ソフト・スキャナーの導入は示されるが、デジタル技術によるサプライチェーン全体への貢献までは書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    三宅町のグローブ産地としての地域性と自社の地元生産へのこだわりは示されるが、地域経済成長への牽引効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

年間売上の目標は、平成27年度6,800万円、平成29年度7,200万円、平成31年度7,600万円とし、刺繍機導入により削減される外注費は各年度20万円、35万円、45万円を見込む。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。