ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

名物よもぎ餅の「日持ち商品」開発を軸とした新規事業展開 新規事業展開

株式会社 きた山中谷堂

成果生餅の賞味期限 1日→1.5日

この事例のポイント

  • 生餅の賞味期限は約1日しかなく、2日目以降は風味が落ちてカビや雑菌が繁殖しやすいため、つきたての美味しさを保ったまま日持ちを延ばす必要があった。
  • つきたての食感と品質を保つため包装機を導入し、個包装にも対応できるようにした。
  • 生餅の賞味期限 1日→1.5日。包装機、急速冷凍機、天焼き機の導入により、焼き餅は賞味期限1.5日、冷凍品は1~2ヶ月の日持ちを達成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 きた山中谷堂
所在地奈良県 奈良市
業種食料品製造業
従業員数5人
資本金1,000万円
設立1993年

事業の背景

店頭で行う高速餅つきは1日5~6回、行楽シーズンの休日には1日30回程度で、多くの客につきたてを食べてもらうことを重視してきた。つきたての餅は当日中に食べる必要があり、店頭まで来なければ食べられないという制約があった。テレビや各種メディアで取り上げられたことで地方からの来店が増え、お土産として持ち帰りたい、地方に発送してほしいというニーズが増えてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度生餅の賞味期限は約1日しかなく、2日目以降は風味が落ちてカビや雑菌が繁殖しやすいため、つきたての美味しさを保ったまま日持ちを延ばす必要があった。
  • 販路・情報発信個包装にすると店頭で素朴な感じがしないという意見が出て、冷凍表示の語感からつきたてのイメージが失われるとの指摘もあった。
  • 販路・情報発信日持ちが短いため遠方の来店客や地方からの発送希望に応えられず、持ち帰りや地方発送のニーズを取りこぼしていた。

やったこと

つきたての食感と品質を保つため包装機を導入し、個包装にも対応できるようにした。品質保持のために急速冷凍機を導入して冷凍の日持ちを1~2ヶ月に延ばし、日持ち商品として焼き餅を作る天焼き機も導入した。天焼き機により生餅の賞味期限は約1日から約1.5日に延び、焼き餅は風味が加わり生餅とは違う美味しさも生まれた。これにより宅配や地方発送、遠方客の持ち帰りに対応できるようになり、海外からの観光客にも奈良の手土産としてアピールできるようになった。

加工機包装機
その他急速冷凍機
加工機天焼き機

新しい製品・サービス:日持ち商品としての焼き餅

事業の効果

  • 生餅の賞味期限 1日→1.5日

包装機、急速冷凍機、天焼き機の導入により、焼き餅は賞味期限1.5日、冷凍品は1~2ヶ月の日持ちを達成した。これにより、これまで断っていた遠方への持ち帰りや地方発送に対応できるようになった。遠方の客にも商品を届けられるようになり、販売経路が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    店頭の高速餅つきや手作り・無添加のこだわりが一貫して示される一方、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地方客や持ち帰りニーズの増加を外部環境として挙げるが、競争優位性を示す記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    つきたての日持ち課題を明確に挙げ、賞味期限1日から1.5日、冷凍1~2ヶ月という具体的な解決策を示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    観光客向け550万円、ネット等400万円、店舗向け新商品200万円と5年目の売上目標が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員数5名とあるが、補助事業を遂行する体制や人材についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    遠方客の持ち帰り・地方発送ニーズに対応する点、海外観光客への手土産訴求など顧客ターゲットが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    施策として日持ち延長や販売チャネル拡大を挙げるが、スケジュールや遂行方法の詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    手作り無添加の和菓子で、冷凍による日持ち餅という高付加価値の方向性はうかがえるが、高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地域観光や奈良の手土産としての訴求にわずかに触れるが、国が補助する積極的な理由は述べられていない。

  • 費用対効果2

    投資額や付加価値増加額の記載がなく、費用対効果はわずかにうかがえるのみである。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    奈良の地域観光と地場食材の活用に触れており、地域性を活かした事業であることは読み取れるが具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5年目の目標として、観光客向け日持ち持ち帰り商品の売上550万円、ネット及び百貨店販売向け商品の売上400万円、店舗客向け新規商品(地場食材使用)の売上200万円を掲げている。今後は米と餡の製品にこだわった品揃えも進める計画である。

事業者の声

餅つきは日本の大切な文化です。上北山村の「高速餅つき」だけでなく、各地の餅つきはそれぞれ、先人たちの知恵と経験が詰め込まれているものです。私もまたその文化の担い手の一人として、今後とも多くの人に美味しいお餅を食べて欲しいと願っています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。