ものづくり補助金平成25年度製造業和歌山県

ユニバーサルデザインで新市場を開拓する「人にやさしい本」の試作開発

白光印刷株式会社

この事例のポイント

  • 無線綴や中綴では手で押さえないと本が閉じてしまい、中央部分が曲がって読みにくいといった不便さがあった。
  • 和歌山県内で初となるPUR製本機を導入し、紙、立厚、温度の条件を検証しながら試作品の開発を進めた。
  • PUR製本機の導入により、厚くても平らにきれいに開く本を製作できるようになり、受注が徐々に増えている。

事業者のプロフィール

事業者名白光印刷株式会社
所在地和歌山県 和歌山市
業種印刷・同関連業
技術分野接合・実装
従業員数14人
資本金1,000万円
設立1963年

事業の背景

1963年の創業以来、製本・印刷事業を主力とし、和歌山県内の官公庁を中心に実績を積んできた。現在の主力は官公庁や民間企業の冊子の製作である。2015年の「紀の国わかやま国体」関連の広報誌やプログラム、報告書などの印刷を任された。格安ネット印刷業者が台頭する中、デザインから印刷・製本まで外注なしで一貫して請け負い、情報セキュリティ強化やユニバーサルデザイン提案で差別化を図っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力無線綴や中綴では手で押さえないと本が閉じてしまい、中央部分が曲がって読みにくいといった不便さがあった。
  • 新製品・新技術人にやさしい本を作るため、ユニバーサルデザインの観点を製本分野にも広げる製本技術が必要だった。
  • 人手・技能PUR製本の接着剤の分量調整が難しく、試作を重ねても最適な条件を見つける必要があった。

やったこと

和歌山県内で初となるPUR製本機を導入し、紙、立厚、温度の条件を検証しながら試作品の開発を進めた。PURは環境省のリサイクル適正でAランクに指定された接着剤である。接着剤の量は、少なすぎるとページが抜け落ち、多すぎると厚くなって開きにくくなるため、最適な分量を見いだすまで多くの時間を費やした。これまで培ってきたユニバーサルデザインの考え方を製本にも展開し、人にやさしい本の開発に取り組んだ。

新しい製品・サービス:PUR製本技術を用いた人にやさしい本、および手帳・アルバムなどの製本製品。

事業の効果

PUR製本機の導入により、厚くても平らにきれいに開く本を製作できるようになり、受注が徐々に増えている。製本技術を活かした受注も得られ、他社には難しい製本方法として新たな引き合いにもつながっている。今後は手帳やアルバムへの応用、一般個人や小グループ向けのオーダーメイド受注に注力する計画である。

今後の展望

手帳やアルバムなどの製品化には1年間の耐久テストが必要で、紙質やページ数、気温などの条件による課題も残るが、中長期的に市場への浸透を図る予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。