ものづくり補助金平成25年度製造業鳥取県

地元産原料を活用したビールを新開発し、より付加価値の高いビールの製造・販売を拡大する。

久米桜麦酒株式会社

成果導入によって年間最大100klの増産が可能になった

この事例のポイント

  • 新たなビール醸造設備の増設が最大の課題で、既存の取引先と消費者への供給が困難になっていた。
  • 新たにビール醸造設備として20HLブルーイングシステム設備一式を導入し、仕込釜と発酵・貯蔵タンクを増設した。
  • 導入によって年間最大100klの増産が可能になった。設備増設により年間最大100klの増産が可能になり、増産体制が確立した。

事業者のプロフィール

事業者名久米桜麦酒株式会社
所在地鳥取県 伯耆町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野バイオ
従業員数16人
資本金8,000万円
設立1996年

事業の背景

当社は平成8年創業の地ビール会社で、醸造所周辺の大山の伏流水を活かしたビールを製造販売している。主力は「大山Gビール」で、大山への集客と認知度向上につなげてきた。製造・販売量は開業当初の年間約60キロリットルから、平成26年には年間約170キロリットルへと成長した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力新たなビール醸造設備の増設が最大の課題で、既存の取引先と消費者への供給が困難になっていた。
  • 新製品・新技術製造量に限界があり、地元産原料を使った新商品開発を具体化できなかった。

やったこと

新たにビール醸造設備として20HLブルーイングシステム設備一式を導入し、仕込釜と発酵・貯蔵タンクを増設した。仕込釜は20HLブルーイングシステムの一部で、ビールの素となる麦汁などを製造する。新設設備と既存設備を合わせて主力の「ヴァイツェン」の増産体制を整えた。併せて、大山で採取したオリジナル酵母を用いたビールや、大山産小麦を使ったビールの開発に取り組んだ。

加工機20HLブルーイングシステム設備一式(仕込釜、発酵・貯蔵タンクを含む)

新しい製品・サービス:オリジナル酵母を活用したビールと、大山産小麦を利用したビールの開発・商品化

事業の効果

  • 導入によって年間最大100klの増産が可能になった

設備増設により年間最大100klの増産が可能になり、増産体制が確立した。これにより新商品開発に着手できるようになり、主力の「ヴァイツェン」の増産も可能になった。ワールド・ビア・アワード2011で世界1位を受賞し、「ピルスナー」もインターナショナル・ビアカップで金賞を受賞するなど、世界的な評価を得ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成8年創業以来「大山Gビール」を地元と全国に製造販売し、大山の集客と認知度向上につなげてきた経緯が具体的に書かれ、今回の取組もその延長にある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    地域の独自資源である大山の伏流水や「技と水」の評価、ワールド・ビア・アワード2011で世界1位を受賞した強みが書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    既存取引先への供給困難と製造量の限界という課題を示し、仕込釜・発酵タンク増設で年最大100klの増産が可能と書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年最大100klの増産は読み取れるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    ビアテイスター資格の取得など醸造家育成への注力は読み取れるが、補助事業の遂行体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    地元産原料を使った付加価値の高いビール、大山産小麦の利用、受賞実績など製品の特徴と訴求点が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    大山産小麦の栽培から携わる計画や販路拡充の方向性は書かれるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    オリジナル酵母や大山産小麦を使った同分野で高品質なビール開発に取り組み、世界的な評価を得ていると書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    地域資源の活用と大山への集客、鳥取・大山の魅力発信は書かれるが、雇用や波及効果の数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    投資額や費用対効果の数値は書かれておらず、増産規模の記述にとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    産業技術センターとの酵母研究は書かれるが、デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及はうかがえない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地域の伏流水や大山産小麦を活かし、大山への集客と地域ブランド発信につなげている点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規取引先への販路拡大として、鳥取県内と隣接する島根県の販路を拡充していく。大山産原料を使った付加価値の高い商品の開発・製造・販売を伸ばし、大山Gビールのブランドを全国に発信していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。