ものづくり補助金平成29年度製造業山梨県

最新の衛生管理に基づく半自動瓶詰ラインの構築を通じた果実酒瓶詰サービスの提供

株式会社東夢

成果500本あたりの瓶詰め作業時間(片付け含む) 4.5時間→1.5時間

この事例のポイント

  • 瓶詰め作業は製造コストを押し上げる原因となっており、規模の小さいワイナリーにとって4人の人員は貴重だった。
  • 製造コストを押し上げる瓶詰め作業の改善のため、瓶洗浄機と充填機、コルク打栓機を一体化した「トリブロック自動充填機 BORELLI EURO 9-8-1」を導入した。
  • 500本あたりの瓶詰め作業時間(片付け含む) 4.5時間→1.5時間。自動瓶詰めシステムの導入により、瓶詰め作業の時間が500本あたり4時間半から1時間半に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東夢
所在地山梨県 甲州市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数9人
資本金2,500万円
設立2004年

事業の背景

東夢ワイナリーは2004年に山梨県甲州市勝沼町で創業したワイナリーで、ワインの製造・販売を行っている。国産ワインの品質は向上し続けて取扱店も増えており、山梨県は県産ワインの市場が今後も拡大すると考えられている。一方で、産地以外の飲食店では低価格の海外産ワインがほぼ市場を占めており、市場の開拓には品質向上に加えて価格競争力が鍵となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算瓶詰め作業は製造コストを押し上げる原因となっており、規模の小さいワイナリーにとって4人の人員は貴重だった。
  • 生産能力瓶詰め作業を行う日は作業にかかりきりになり、1日で詰められる量は最大でも1,000本程度に限られ、負担が大きかった。

やったこと

製造コストを押し上げる瓶詰め作業の改善のため、瓶洗浄機と充填機、コルク打栓機を一体化した「トリブロック自動充填機 BORELLI EURO 9-8-1」を導入した。機械に瓶を乗せるだけで、瓶を洗いながら同時に充填し、キャップをした状態の瓶が連続して出てくる仕組みである。従来は4人がかりで作業していたが、自動充填機なら2人で容易に作業できることを確認した。あわせて瓶詰め作業の請け負いも可能であることを検証し、勝沼ワイン村内での連携基盤を整えた。

加工機トリブロック自動充填機 BORELLI EURO 9-8-1

事業の効果

  • 500本あたりの瓶詰め作業時間(片付け含む) 4.5時間→1.5時間
  • 瓶詰め作業の作業者数 4人→2人
  • 1日あたりの瓶詰め本数 1,000本→3,000本
  • 瓶詰め作業の効率 1倍→3倍

自動瓶詰めシステムの導入により、瓶詰め作業の時間が500本あたり4時間半から1時間半に短縮された。作業者も4人から2人で済むようになり、人員の負担が大きく減った。1日の瓶詰め量は最大1,000本程度から3,000本へと増え、従来は数日かかっていた作業が1日で終えられるようになった。瓶詰め作業の請け負いも可能になり、勝沼ワイン村内での連携基盤とブランド力の強化も期待できる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    電力会社勤務から転じ、耕作放棄地開墾やブドウ栽培を経てワイン製造へ進んだ経緯は読めるが、事業戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    山梨県産ワインの市場拡大と海外産ワインが飲食店市場を占める現状に触れ、価格競争力が鍵と述べている。自社の強みとの対応は薄い。

  • 課題の認識と解決5

    瓶詰め作業が製造コストを押し上げると課題を特定し、500本あたり4時間半を1時間半に短縮、1日最大1,000本から3,000本へと数値で示している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    作業時間の短縮と1日あたり3,000本、最大5,000本の詰め能力、瓶詰め請負による売上増加見込みが具体的に書かれている。

  • 事業を進める体制3

    創業者の経歴や従業員9人、瓶詰め作業の人員削減は読めるが、補助事業を遂行する事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ワイン瓶詰め作業の請負や勝沼ワイン村内の連携という用途と、栽培者ごとの個別醸造という選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    瓶詰め請負やワイン村内連携の方向性は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達2

    退職金や友人からの借入金を資金に充てたとの記述のみで、補助事業期間の財務状況や金融機関からの調達見込みは読み取れない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    国産ワインは品質向上が続くが、産地外の飲食店では海外産が市場の大半を占めるとあり、差別化の余地は読める。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    ワイン村の観光スポット化、今後の宿泊施設計画、地域の耕作放棄地活用や起業者増加など地域への波及効果が具体的に書かれている。

  • 費用対効果3

    人員半減や作業時間短縮という効果は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    瓶詰め機械の導入は書かれるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルの記述は乏しく、サプライチェーンへの貢献は限定的にしか読めない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    耕作放棄地を活用し勝沼の観光拠点を形成、地域のワイナリーを起業者が支えるなど、地域の特性を生かした事業であることが具体的に読める。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は最大5,000本程度まで詰めることが可能と見込んでおり、他のワイナリーから瓶詰め作業をまとめて請け負うことによる売上増加も期待している。

事業者の声

「人員が半分で済むし、時間も短縮できるので、4人で数日間かかっていた瓶詰めが1日でできるようになりました」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。