ものづくり補助金平成26年度製造業大分県

新型タックラベラーの導入により、特殊封紙のラベル貼りの自動化を実現する

八鹿酒造株式会社

成果封紙貼り付け作業はオペレーター1人と検品確認を行う1人で行っている

この事例のポイント

  • 封紙貼りを手作業で行っており、1日数時間の作業に人手がかかっていた。
  • 平成28年8月に新型タックラベラーを導入し、封紙貼りを自動化した。
  • 封紙貼り付け作業はオペレーター1人と検品確認を行う1人で行っている。封紙貼りを自動化したことで、手作業による品質のムラがなくなり、ブランド価値を維持しながら生産能力も拡大した。

事業者のプロフィール

事業者名八鹿酒造株式会社
所在地大分県 九重町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野機械制御
従業員数111人
資本金7,410万円
設立1949年

事業の背景

同社の主力商品は大分麦焼酎「銀座のすずめ」シリーズで、販売から20年を経過したハイブランド商品である。年間約100万本を販売し、米国など海外でも人気が高く、今後の増産が期待されている。キャップには未開封を示す封紙のシールを貼っていたが、キャップから瓶にかけて曲線があるため、人の手による丁寧な貼り付けが必要だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能封紙貼りを手作業で行っており、1日数時間の作業に人手がかかっていた。
  • 品質・精度手作業では貼りムラが出て、顧客から封紙が剥がれやすいという指摘があった。
  • 生産能力封紙貼りが手作業のため、増産と効率向上が難しかった。

やったこと

平成28年8月に新型タックラベラーを導入し、封紙貼りを自動化した。導入した機械は高速で通過する瓶をカメラで捉え、登録した画像から瓶の向きを判断して、貼り付けに最適な位置へ瓶を動かす仕組みである。シールはボトルの中心線を通る位置に貼るため、この位置決めが正確な貼り付けの要になる。当初は貼り付け具合の許容範囲の設定が難しく、厳密にしすぎると数ミリの誤差も不良となって作業が滞ったが、現在は1日約1万6000本のうち30本程度を不良として外す設定に調整した。

事業の効果

  • 封紙貼り付け作業はオペレーター1人と検品確認を行う1人で行っている
  • 今回の事業で5人が他銘柄の生産へ回ることとなった
  • 生産能力の上限 18,000本/日→21,000本/日

封紙貼りを自動化したことで、手作業による品質のムラがなくなり、ブランド価値を維持しながら生産能力も拡大した。製品充填工場は小ロット用・量産用・パック専用の3タイプが同時に稼働できるようになり、他銘柄の製造も可能になった。繁忙期の残業を回避でき、余剰人員で連続運転もできるため、出荷増にも対応できる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ブランド維持と海外人気を背景に封紙貼りを自動化する方針が読み取れるが、既存事業との一貫性を示す記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外でも人気があり今後増産が期待されると書かれ、強みは読めるが競争優位性の定量的裏付けは乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の週2回7〜8時間やムラ、貼り直しの指摘という課題を示し、タックラベラー導入で増産と効率化を図る流れが読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    増産や3000本増加の可能性は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は明示されていない。

  • 事業を進める体制3

    導入担当の生産部次長や調整の経緯は書かれるが、補助事業の遂行体制の詳細は読み取りにくい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ブランドの高級感と顧客からの指摘に触れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入時の調整課題と不良率30本程度の設定など運用は書かれるが、中長期の検証やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    麦焼酎ハイブランドで高水準の商品とされるが、同分野での高価格化の数値的根拠は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    海外販路拡大やHACCP、ISO22000取得に触れるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は限定的。

  • 費用対効果4

    約100万本の販売規模と1日約1万6000本のラインで、人手作業の削減と増産の効果が数字でうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    カメラによる画像認識で瓶の位置を判断する点はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大分県の食品や国酒の安全性を世界へ伝えると述べ、地域性への言及はあるが雇用や地域成長への言及は薄い。

今後の展望

海外を含む販路拡大に向けて取り組みを続ける方針である。

  • 目標:従来は週2回程度、人が7〜8時間かけて作業していた

事業者の声

大分県の食品、日本の國酒は安全であることを八鹿酒造とともに世界のお客さまへ伝えたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。