ものづくり補助金平成25年度生活関連サービス業、娯楽業山口県

人体型乾燥仕上げ機の導入による、女性用ブラウスクリーニング市場開拓とシェア獲得。

有限会社たかせん

成果ブラウスの需要 1倍→1.8倍

この事例のポイント

  • ブラウスは複数をまとめて乾燥しても約80分かかり、乾燥に時間がかかる。
  • 人体型乾燥仕上げ機を導入し、洗濯後の乾燥と仕上げ作業を同時に進められるようにした。
  • ブラウスの需要 1倍→1.8倍。乾燥と仕上げを同時に行えるようになり、受付スタッフ等の手待ち時間が減って作業効率が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社たかせん
所在地山口県 山口市
業種洗濯・理容・美容・浴場業
従業員数12人
資本金300万円
設立2000年

事業の背景

有限会社たかせんは創業57年目で、山口市南部(旧小郡町)を中心に地域密着で店舗を展開し、顧客満足度を重視してきた。新山口駅周辺は事業所の進出が著しく昼間の流入人口が多く、共働き世帯も確実に増えている。働く女性の多くが着用するブラウスは料金が高いため、これまでは家庭で洗濯されることがほとんどだった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ブラウスは複数をまとめて乾燥しても約80分かかり、乾燥に時間がかかる。
  • 人手・技能仕上げ工程は難しく、限られたスタッフでしか作業できず、ベテランスタッフでも時間がかかる。
  • コスト・採算手間がかかるためブラウスのクリーニング料金が高めに設定されており、これまで料金の引き下げが困難だった。

やったこと

人体型乾燥仕上げ機を導入し、洗濯後の乾燥と仕上げ作業を同時に進められるようにした。これにより、従来は限られたスタッフでしかできなかった乾燥・仕上げ作業を、普段アイロンを持たない受付スタッフ等でも行えるようになった。当社の年間取扱点数のうち男性Yシャツは3割で、男性・女性用スーツの比からブラウスは男性Yシャツの3分の1の需要が見込めると判断した。価格を引き下げてテストマーケティングを実施したところ、約1.8倍の需要増加がみられた。

事業の効果

  • ブラウスの需要 1倍→1.8倍

乾燥と仕上げを同時に行えるようになり、受付スタッフ等の手待ち時間が減って作業効率が上がった。ベテランスタッフがブラウスの仕上げに付きっ切りになる必要がなくなり、生産性が向上するとともに人件費コストを引き下げられた。ブラウスの利用料金は設備導入前より40%安くなり、他社より価格面で優位に立てた。顧客の反応は良いものの、料金引き下げの周知が不十分で、当初予定していた利用数にはまだ至っていない。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業57年の地域密着型店舗で、顧客満足を重視する経営方針は読み取れるが、ブラウス事業をどう位置づけるかの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    新山口駅周辺の事業所進出と共働き世帯の増加を捉え、ブラウス需要はYシャツの3分の1と見込み、テストで約1.8倍の増加を確認している。

  • 課題の認識と解決4

    ブラウスの乾燥が約80分かかり仕上げに手間がかかる課題を示し、人体型乾燥仕上げ機で料金を40%下げる対策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。利用数は当初予定に届いていないと述べるにとどまる。

  • 事業を進める体制3

    従業員12人の体制で、受付スタッフも乾燥・仕上げができるようになったと書かれているが、事務処理体制の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け5

    働く女性をターゲットに、価格を40%下げてテストマーケで約1.8倍の需要増を確認し、他社より価格で優位に立つ理由が数字で示されている。

  • 事業化までの道筋3

    看板、折込み広告、地域情報新聞、Webマーケティングなど販促の手段は挙げられているが、実施時期や中長期のスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    女性ブラウスを対象に料金をYシャツ並みへ引き下げる取組で、同分野での高価格化ではなく、新市場の開拓を狙う内容である。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    共働き世帯の増加や新規雇用に触れているが、川上・川下への波及や国が補助する理由の具体的な説明はほとんどない。

  • 費用対効果3

    乾燥時間短縮と人件費の引き下げは書かれているが、投入した補助金額に対する付加価値増加や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    人体型乾燥仕上げ機の導入は書かれているが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    共働き世帯の増加に対応する記述はあるが、日本経済の構造転換につながる成長分野への進出とは言えない。

  • 地域経済への波及3

    山口市南部で地域密着型の店を展開し、地域に欠かせない企業を目指すと書かれているが、雇用創出や地域経済の成長への言及は弱い。

今後の展望

ブラウスの価格引き下げで新規顧客を増やし既存客の単価アップを図る。新規顧客が増えれば他の衣料の利用増やリピーターの増加も期待できる。利用が増えればさらに料金を下げることも可能で、地域に欠かせない企業を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

滋賀県生活関連サービス業、娯楽業平成25年度

ソーター導入による売上・付加価値額の増加

アセンブリ工程のうち、②分類10から④アセンブリ迄の工程をソーター(クリーニング品を自動で連番に並べ替えて排出する装置)により自動化した。

効果:作業時間(月間) 3,266分/日→1,438分/日

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。