ものづくり補助金平成25年度製造業山口県

日本初 ! 高森牛熟成ほし肉の品質、生産性向上

株式会社 ミコー食品

この事例のポイント

  • 手作りでほし肉を生産しており、ミートギャラリー本店でのみ販売しているが、生産が追い付かない。
  • 最新の乾燥熟成庫を導入し、連続工程を自動管理するソフトウェアを内蔵させることで、温度・湿度管理を可能にした。
  • 山口県産の希少銘牛「高森牛熟成ほし肉」の量産化を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ミコー食品
所在地山口県 岩国市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス,製造環境
従業員数209人
資本金5,000万円
設立1973年

事業の背景

当社は昭和48年にスーパーミコー新町店を開店以来、食肉に経営資源を集中し、自社ブランド牛商品の開発と店舗展開を進めてきた。山口県では畜産会社が多く、熟成赤身肉が話題となっている。消費者ニーズを踏まえつつ他社との差別化を図ることが、厳しい市場競争を勝ち抜く鍵となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力手作りでほし肉を生産しており、ミートギャラリー本店でのみ販売しているが、生産が追い付かない。
  • 新製品・新技術他社と差別化を図り厳しい市場競争を勝ち抜くため、新たな需要創出が必要である。

やったこと

最新の乾燥熟成庫を導入し、連続工程を自動管理するソフトウェアを内蔵させることで、温度・湿度管理を可能にした。これにより製造期間を大幅に短縮し、味のばらつきも解消した。次世代型食肉加工用スライサーとして、フルオートベンディングスライサーを導入し、ブロック状態とスライス状態で販売できるようにした。従来の手作業カットに比べ、加工精度が安定した。ダブルチャンバー真空包装機を導入し、ブロック肉包装も可能になり量産化が可能となった。

加工機乾燥熟成庫(イタリア製)
加工機フルオートベンディングスライサー
加工機ダブルチャンバー真空包装機

新しい製品・サービス:明治時代から続く伝統の味を凝縮した「高森牛熟成ほし肉」

事業の効果

山口県産の希少銘牛「高森牛熟成ほし肉」の量産化を実現した。温度・湿度管理により製造期間を大幅に短縮し、味のばらつきも解消した。フルオートベンディングスライサーにより加工精度が安定し、ダブルチャンバー真空包装機によりブロック肉包装も可能となって量産化が進んだ。平成28年4月には全国観光土産推奨品に認定された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    食肉事業への経営資源集中や自社ブランド牛商品の開発という流れは読み取れるが、ほし肉事業が戦略上どう位置付けられるかは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地元周防高森和牛、山口県の伝統の味、道の駅や外食産業への展開など強みはうかがえるが、市場動向との対比は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作りのため生産が追い付かないという課題を認識し、乾燥熟成庫やスライサー導入で生産量と熟成度を上げる計画が具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    量産化や全国展開は書かれているが、付加価値額の増加率や賃上げの目標数値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    事業の遂行体制として人材や事務処理能力に触れた記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    産地を明確化した安心安全な商品、伝統の味、手間のかからない調理で極上の味わいという価値と、日本食ブームを捉えた顧客ターゲットが読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    自然乾燥から連続工程を自動管理する熟成庫への移行で製造期間を大幅に短縮と書かれ、遂行方法は読み取れるがスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ほし肉は堅く味が濃いという一般認識があり、柔らかい食感を残した日本初の熟成ほし肉として差別化していることが読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    地元周防高森和牛の拡大や山口県高森地区の特産品化、地域活性化への言及はあるが、雇用や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加額、生産性向上の数値が示されておらず、費用対効果はうかがえる程度にとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    自動制御ソフトを内蔵した熟成庫の導入はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献や先端デジタル活用の説明は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    山口県高森地区の周防高森和牛を活かした伝統の味の特産品化で、地域の経済成長を牽引する意図が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ほし肉は堅くて味が濃いという認識が強いが、近年はヘルシーでおいしく見た目も美しいと海外で日本食ブームが起きている。地元の食品業者や地酒業者とコラボし、日本食のほし肉として市場を世界に広げ、当社の成長戦略の実現と山口県の地域活性化を目指す。ネット販売やイベント、道の駅や外食産業への展開、グルメ情報サイトとの商談も進めている。

  • 目標:1人当たりの牛肉年間消費量は6.9kg(平成26年4月、産経ニュース記事)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。