ものづくり補助金平成25年度製造業高知県

自動計量機と缶投入機連動による独自の自動包装ラインの構築

東洋園芸食品 株式会社

成果清掃作業時間 60分以内→30分以内

この事例のポイント

  • 小袋包装ラインでは、ロット数や作業熟練度の影響で生産性が低下していた。
  • 既存の自動計量機の機械制御や動作性を改良し、新たに導入する缶投入機及び包装機と連動させる小袋包装ラインの試作を行った。
  • 清掃作業時間 60分以内→30分以内。大ロットでは生産能力が向上し、必要人員も減少した。

事業者のプロフィール

事業者名東洋園芸食品 株式会社
所在地高知県 香美市
業種食料品製造業
技術分野機械制御
従業員数49人
資本金6,500万円
設立1965年

事業の背景

当社は業務用大袋商品を主力としてきたが、多様化・細分化する市場で小ロット多品種の小袋製品への対応が求められていた。既存のアナログ式包装機は対応商品形態が限定され、高度なオペレーション技術が必要で、品質維持と市場ニーズへの柔軟な対応が困難だった。一方で大手メーカーとの競争では大ロットの生産性向上も避けられない課題だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力小袋包装ラインでは、ロット数や作業熟練度の影響で生産性が低下していた。
  • コスト・採算既存の自動計量機は製造切替時の清掃作業に時間がかかりすぎ、小袋製品で生産対応力と販売力が同業他社より劣っていた。
  • 生産能力大ロットの生産に対しても生産性の向上が避けられず、作業員の熟練度やオペレーション技術に左右されない安定した生産ラインが必要だった。

やったこと

既存の自動計量機の機械制御や動作性を改良し、新たに導入する缶投入機及び包装機と連動させる小袋包装ラインの試作を行った。試作ラインで動作性、清掃性、各機械の位置関係などを確認し、異なるメーカーの機械を同一ライン上で連動させる際の課題を洗い出した。保有設備と既存商材を使った試作実験の上で機械設計を行い、漬物製造現場特有の塩分や酸による錆への対策と機械耐久性を検討した。

検査測定自動計量機
加工機缶投入機
加工機包装機

事業の効果

  • 清掃作業時間 60分以内→30分以内
  • 生産能力(大ロット) 19.5袋/分→31.5袋/分
  • 必要人員(大ロット) 4人→3人
  • 小袋生産能力 92分/1000袋→106分/1000袋
  • 1名当たり生産効率(大) 248袋→363袋
  • 1名当たり生産効率(小) 163袋→188袋
  • 最大で約40%の生産効率の改善が可能となった

大ロットでは生産能力が向上し、必要人員も減少した。最大で約40%の生産効率改善が見込まれ、オペレーション簡易化により作業者教育が容易になり、包装不良品も減少して品質が向上した。手作業と缶投入機の組み合わせで小ロットにも対応でき、これまで限られていた包装容量やロット数の幅も広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の小袋製品と手作業ラインの課題、缶投入機導入による位置づけは読めるが、過去の取組との一貫性を示す具体的記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手が参入しにくい多品種小ロットという強みと、大ロットでの生産性向上の必要性が具体的に書かれ、競争優位性の方向が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    課題として切替清掃や作業時間が示され、清掃作業を1時間以上から30分以内に圧縮、1分あたり19.5袋から31.5袋への改善など数字つきで実効性が読める。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    生産能力の数値目標と実績(19.5袋→31.5袋、人員4人→3人、最大約40%の効率改善)が示され、実現の裏付けも明確。

  • 事業を進める体制2

    試作実験や機械設計を行ったことはうかがえるが、人材や事務処理体制を具体的に示す記述はわずか。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小売・外食向けの多品種小ロット需要と、チャック付袋やスタンディングパウチへの対応ニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作ライン検証や販売計画・季節企画の流れは書かれるが、スケジュールの具体的期日は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大ロットと小ロットの両立を図る独自ラインで、同業と差別化する点はあるが、分野の普及度や高水準化の数値的根拠は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地元野菜の活用や高知県園芸の発展への寄与がうかがえるが、波及効果や雇用創出の具体的数値は示されていない。

  • 費用対効果4

    投資に対し生産効率が最大約40%改善し、1000袋あたりの作業時間短縮も数字で示されており費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    自動計量機と包装機の連動やデジタル式オペレーションへの言及はあるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的でない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    高知県の地元野菜を活かす方針や訪日客・輸出への展開が書かれるが、地域経済の成長への定量的効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

外食業態のユーザーからはオペレーション簡易化による品質向上や生産性向上、コスト競争力について評価を得ている。今後は廃棄ロスの軽減など環境負荷低減を目指した生産を継続し、販売面での相乗効果を出す体制を整える。また、観光宿泊施設向けやアジア圏への輸出関連の販売ルート構築にも注力する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。