ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

地域の特産品のB級品を利用した栃木初のご当地冷凍ピザの製造・販売

株式会社山久

成果販売店舗・販売先 5店舗→50店舗

この事例のポイント

  • 地元農家で廃棄されるトマトや、規格外や収穫前に落ちたリンゴなどの野菜・果物を有効に使えていなかった。
  • 既存の加工所にピザ専用工房をつくり、ピザ焼き器、急速冷凍機、冷凍庫などを導入した。
  • 販売店舗・販売先 5店舗→50店舗。急速冷凍により野菜の鮮度を保てるようになり、冷凍ピザとして長期保存や在庫管理がしやすくなる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山久
所在地栃木県 矢板市
業種食料品製造業
従業員数130人
資本金1,000万円
設立1983年

事業の背景

当社は地元農家で問題となっている廃棄トマトを使ってトマトソースを開発した実績がある。消費者の健康志向から新鮮な野菜や果物が大きめにカットされたピザは受け入れられると判断した。既存の得意先には道の駅や農産物直売所があり、生産者と連携した商品開発の経験もある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力地元農家で廃棄されるトマトや、規格外や収穫前に落ちたリンゴなどの野菜・果物を有効に使えていなかった。
  • 新製品・新技術これまで廃棄されてきた野菜などを使った冷凍ピザを製造する方法がなかった。
  • コスト・採算野菜の鮮度を保つための急速冷凍設備がなく、長期保存や在庫管理が難しかった。

やったこと

既存の加工所にピザ専用工房をつくり、ピザ焼き器、急速冷凍機、冷凍庫などを導入した。専門家の指導のもと、試作と試食を繰り返して各材料のカットの方法や分量、焼き時間などを算出し、現在までに9品目のオリジナルピザを完成させた。スナップエンドウは規格外品をあらかじめさっと茹でて使用し、トマトは廃棄トマトを小さめにカットして使用した。焼き上げ時間は250℃で5〜6分とし、スナップエンドウは火を通しすぎないよう注意が必要である。リンゴは洗浄後に皮と芯を取り除き、ピューレやコンポートに加工して使用した。

加工機急速冷凍機(急速凍結庫)
加工機ピザ焼き器
加工機冷凍庫
加工機持ち運び可能なピザ焼き器

新しい製品・サービス:地域の特産品のB級品や廃棄されていた野菜・果物を使ったご当地冷凍ピザ(栃木初)。ピザのレシピ9品を完成させた。

事業の効果

  • 販売店舗・販売先 5店舗→50店舗

急速冷凍により野菜の鮮度を保てるようになり、冷凍ピザとして長期保存や在庫管理がしやすくなる。廃棄されていた野菜や果物を有効利用でき、地元農家にとっても利益になる。試作したピザは社内試食で高評価を得て、道の駅や直売所、地域イベントでの販売も見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    地元農家の廃棄トマトを使ったソース開発の実績があり、その延長で冷凍ピザを始める流れが読み取れる。経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    既存の道の駅・農産物直売所の得意先や県内5店舗があり、商談がしやすいと書かれている。競争優位の根拠は限定的。

  • 課題の認識と解決3

    廃棄野菜の有効利用と販売先拡大を示す。ただし課題認識は簡潔で、高付加価値化の定量的裏付けは薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    5年後の生産能力向上やコストダウンに触れるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    専門家の指導のもと試作を繰り返し、会社(130名)の既存加工所を活用する体制が読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    地元農家の新鮮野菜や農家の顔が見える点を強みとし、消費者の安心・安全訴求とニーズの見込みも書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    1年後・3年後・5年後の販売先拡大と生産能力向上の段階的なスケジュールが示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    栃木初のご当地冷凍ピザとして、地域特産の廃棄野菜を使う独自性が書かれている。普及度の数値根拠はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    廃棄野菜を地元農家の収入につなげ、地域イベントでまちおこしに寄与する点が書かれている。経済波及の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    急速凍結庫やピザ焼き器の導入は書かれるが、投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    急速冷凍による品質保持や新しい商品展開がうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンの革新は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    栃木県矢板市の農産物と地元農家を活かし、廃棄野菜の有効利用と地域の名物メニュー化を目指す点が具体的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

1年後に自社5店舗と道の駅・直売所5カ所で販売を開始し、販売先を50店舗程度まで増やす。3年後は全国の得意先に案内して販売を強化する。5年後はピザ生地も自社製造して生産能力を上げ、販売強化とコストダウンを進める。将来は贈答用の商品展開も検討する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。