ものづくり補助金平成25年度製造業熊本県

マイクロ波減圧乾燥によるフルーツや野菜の乾燥加工品開発・販売事業

成果ビタミンC含有量 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 現在流通する乾燥加工品は温熱乾燥が主流で、対象品目が熱により変質し色合いや香り、食感が損なわれやすい。
  • 試作品開発にあたり、内部を真空状態にして低温乾燥ができる「マイクロ波減圧乾燥機」を導入した。
  • ビタミンC含有量 1倍→2倍。一般的なドライフルーツと比べて糖度が高い加工食品ができ、ビタミンCを倍程度多く含むことがわかった。

事業者のプロフィール

所在地熊本県 菊池市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数7人
設立1955年

事業の背景

製茶業として60年間培った技術・経験をもとに加工食品業に着手する。乾燥食品は現在ブームを迎えており多くの商品が流通しているが、そのほとんどが温熱乾燥や海外の材料による商品である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術現在流通する乾燥加工品は温熱乾燥が主流で、対象品目が熱により変質し色合いや香り、食感が損なわれやすい。
  • 生産能力果物の収穫時期や糖度によって出来不出来があり、データを蓄積して効率よく大量に生産できる体制を構築する必要がある。
  • 品質・精度販売されている乾燥加工品の食材の産地は海外であることも多く、県産品の強みを活かした差別化を図る必要がある。

やったこと

試作品開発にあたり、内部を真空状態にして低温乾燥ができる「マイクロ波減圧乾燥機」を導入した。県産のスイカ、ナシ、ミカン、柿などを輪切りにするなどして、ドライフルーツ商品の開発を行った。品目ごとの状態に応じて最適な設定を模索した。

新しい製品・サービス:県産の果物や野菜を使い、色合い、香り、食感、旨みなどを損なわないセミドライのドライフルーツ商品。

事業の効果

  • ビタミンC含有量 1倍→2倍

一般的なドライフルーツと比べて糖度が高い加工食品ができ、ビタミンCを倍程度多く含むことがわかった。低温乾燥により付加価値が得られることも明らかになった。乾燥加工により家庭用冷蔵庫でも1年程度の保存が可能となり、利便性も向上する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    製茶業60年の技術・経験をもとに加工食品業へ着手すると書かれており、既存事業との関連は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    温熱乾燥品の変質やほぼ海外材料の市場に対し、県産品の強みと開発ノウハウで差別化を図ると具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    収穫時期や糖度で出来にばらつきがあり、データ収集と量産体制の構築が必要と課題は認識されているが、数値目標はない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値化の目標値や賃上げ目標は書かれていない。ビタミンCが倍程度という成果のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制2

    従業員7人の事業所であることはうかがえるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    糖度が高く色合い・香りを保つセミドライ商品と、百貨店での販売先や1年程度の保存可能性が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の販売やデータ収集による量産体制構築は示されるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    マイクロ波減圧乾燥による低温乾燥で、一般的なドライフルーツより高糖度・ビタミンC倍程度と高付加価値化を図る点が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    県産品の販路拡大を県内全域に波及させるモデル化が示されているが、雇用や経済波及効果の数値は書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は書かれておらず、費用対効果はうかがえる程度にとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    県内農家との連携強化が書かれ地域連携はうかがえるが、先端デジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの言及は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    県産の果物や野菜を活用し、県内農家との連携を強めて県内全域へ波及させると具体的に書かれており、地域特性を活かした取組と読み取れる。

今後の展望

今後は百貨店などへの販路開拓を進め、オーダー型で製造できることを強くアピールし、県内農家との連携を強化して県内全域に波及させたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。