ものづくり補助金平成25年度サービス業(他に分類されないもの)熊本県

水性系塗料使用に向けた新たな生産システムを導入

有限会社吉住塗装工場

成果大幅なVOC排出量削減

この事例のポイント

  • 溶剤系塗料はVOCを多く排出し、人体と環境に大きな負荷をかける。
  • 溶剤系から水性系塗料への移行を事業化するため、高機能水性対応塗装ブースを導入し、生産システムを構築した。
  • 大幅なVOC排出量削減。水性系塗料100%の使用により大幅なVOC排出量削減と収益改善を目指す。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社吉住塗装工場
所在地熊本県 熊本市
業種自動車整備業
技術分野製造環境
従業員数16人
資本金900万円
設立1961年

事業の背景

熊本市で自動車の板金・塗装、車検整備、コーティングを行い、損害保険代理店やメルセデス・ベンツ正規販売店も営んでいる。VOCの排出削減は自動車補修塗装業界の大きな課題だが対応が遅れている。ヨーロッパでは溶剤系塗料の生産・販売・使用が禁止され水性系塗料が広まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度溶剤系塗料はVOCを多く排出し、人体と環境に大きな負荷をかける。
  • 新製品・新技術水性系塗料は国内では馴染みが薄く、水性系塗料を使用している自動車補修ユーザーがまだ少ない。

やったこと

溶剤系から水性系塗料への移行を事業化するため、高機能水性対応塗装ブースを導入し、生産システムを構築した。導入したのは温度・湿度調整、圧力制御が可能な高機能・水性対応プッシュプル型塗装乾燥ブース2基などの設備である。水性系塗料100%の使用を図り、導入機械で水性系塗料を用いて試験・評価したところ、有効であることを確認できた。

  • 加工機水性対応プッシュプル型塗装乾燥ブース高機能水性対応塗装ブース

事業の効果

  • 大幅なVOC排出量削減

水性系塗料100%の使用により大幅なVOC排出量削減と収益改善を目指す。試験・評価で水性系塗料の有効性を確認した。水性化使用率を上げ、先駆的導入で競合他社との差別化を図る。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ものづくり補助金で導入した設備を後から充実させたとの過去の取組があり、水性系塗料への移行を営業施策として位置付けている点が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自動車補修用の水性系塗料を使うユーザーはまだ少なく、先駆的導入で競合他社との差別化を図る方針が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    VOC排出量削減が課題と認識され、溶剤系から水性系への移行で排出削減と収益改善を図るとしているが、数値目標はない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    大幅なVOC排出量削減と収益改善を掲げているものの、具体的な数値目標や賃上げ目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    新機械の導入で技術面の学びが必要とあるが、補助事業を遂行する人材や体制の具体的な記述はわずかである。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    水性系塗料は耐久性・品質に問題がなく、社員の健康リスク回避につながり、環境に優しい工場として選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入機械を早急に生産転用するとあるが、スケジュールや課題の解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本では水性系塗料はあまり馴染みがなく、欧州では溶剤系が禁止されている中、自動車補修分野での先駆的な高付加価値化が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    シックハウス症候群など人体と環境への影響が社会問題として挙げられ、VOC削減に公的に取り組む理由が読み取れる。

  • 費用対効果2

    VOC削減や収益改善を掲げるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    温度・湿度調整や圧力制御が可能な高機能水性対応ブースの導入は示されるが、デジタル技術や新しいビジネスモデルへの言及は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    溶剤系から水性系への移行に触れるが、市場成長や日本経済の構造転換への貢献は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    熊本市南区に立地する事業だが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済への波及効果は具体的に書かれていない。

今後の展望

水性系塗料導入工場をVOC排出量削減の観点から積極的にアピールし、競合他社との差別化を図る。

事業者の声

環境に優しい塗料で、他社と差別化していきたいですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

長崎県サービス業(他に分類されないもの)平成25年度

大量廃棄される食品廃棄物、規格外農産物の酵素処理による豚用液状飼料化技術の開発

飼料専門家、養豚農家、排出事業者からなる「長崎県食品リサイクルループ高効率システム構築検討会」を発足し、調理くずと野菜くずを組み合わせて栄…

効果:現在は、週30トンの液状飼料を製造し、長崎県内の農場2ヶ所に供給している。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。