ものづくり補助金平成25年度製造業宮崎県

CNC旋盤を活用した医療機器の精度向上とコストダウン及び短納期化の実現

株式会社システム技研

成果穴加工直角精度(直角からのずれ) -1.55″→-0.16″

この事例のポイント

  • 針先の製造工程が3工程に分かれ、段取り替えによって加工精度が低下し、加工ミスが増えて歩留まりが悪くなっていた。
  • 針先端の形状切削と交差した二つの穴の加工を、CNC旋盤を用いて一度の段取りで行える工程に見直した。
  • 穴加工直角精度(直角からのずれ) -1.55″→-0.16″。CNC旋盤の導入により穴加工の直角精度が向上し、高精度かつ安全な穿刺針の製作が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社システム技研
所在地宮崎県 都城市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工

事業の背景

当社は数年前から宮崎大学と連携し、骨盤内臓器脱の手術に使う穿刺針の医療機器開発に取り組み、本年度中の事業化を目指していた。既存型の穿刺針は手探りで目標部位まで運ぶため相当の手術経験を必要とし、若手医師には困難とされていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度針先の製造工程が3工程に分かれ、段取り替えによって加工精度が低下し、加工ミスが増えて歩留まりが悪くなっていた。
  • 品質・精度改良型穿刺針は形状が複雑なため針先の精度向上が必要で、特に交差した二つの穴の位置と角度の高精度化が喫緊の課題だった。
  • 品質・精度穴間の精度不良は、糸の損傷、針の折れ、糸のセット不可といった重大な事故を招くおそれがあった。
  • コスト・採算不良品が市場に流出すると企業のリスクが増大して経営にも悪影響が及ぶおそれがあり、コスト、納期、品質、価格の面で競争力を失う恐れがあった。

やったこと

針先端の形状切削と交差した二つの穴の加工を、CNC旋盤を用いて一度の段取りで行える工程に見直した。CNC旋盤は一般の加工機と比べ、穿刺針のような丸材に交差した穴間を高精度で加工できるため、試作を重ねて加工条件を検討した。この導入により加工段取りが1回で済み、従来の3工程から工程を短縮した。

新しい製品・サービス:改良型穿刺針(骨盤内臓器脱の手術用)

事業の効果

  • 穴加工直角精度(直角からのずれ) -1.55″→-0.16″

CNC旋盤の導入により穴加工の直角精度が向上し、高精度かつ安全な穿刺針の製作が可能になった。加工段取りが1回で済むため段取工程を2回分削減でき、製品生産の一元化によりコストと納期が全体の約10%低減した。針1本当たり工数は4時間短縮、製造コストは15,400円削減された。これらによりコスト競争力と信頼性の高い医療器具の製造が確認できた。

今後の展望

平成28年1月までに製造販売業者との契約締結を予定している。既存製品に比べ割高になるものの、コストと納期の改善により既存製品価格に近づけ、付加価値の高い医療機器の製造を目指す。手術のしやすさから一層の市場の広がりも期待される。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。