ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

熱処理工程内製化による高硬度材精密部品のコストダウンおよび納期短縮

株式会社サツマ超硬精密

この事例のポイント

  • 熱処理を外注しており、発送から外注先での熱処理、返送まで最短3〜4日(うち輸送に2日)かかっていた。
  • 製造工程に真空熱処理炉を導入し、高硬度材精密部品の熱処理工程を外注から内製に切り替えた。
  • 熱処理を内製化することで、外注と輸送に頼っていた工程を社内で完結させ、高硬度材精密部品のコストダウンと納期短縮を目指す。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社サツマ超硬精密
所在地鹿児島県 鹿屋市
業種金属製品製造業
技術分野製造環境
従業員数50人
資本金1,000万円
設立1971年

事業の背景

昭和46年に超硬合金を中心とした特殊金属加工を行う会社として大阪で創業した。昭和60年には鹿屋市吾平町からの誘致を受けて鹿児島工場を設立し、平成20年に新工場を建設した。現在は金属加工に加え、金型、金型部品、機械装置部品、精密治工具も製造している。同業他社で真空熱処理炉を備える部品製造会社は極めて少なく、今後は品質の向上した海外製部品の輸入量増加が予想される。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程熱処理を外注しており、発送から外注先での熱処理、返送まで最短3〜4日(うち輸送に2日)かかっていた。
  • 納期・工程高速度鋼(ハイス鋼及び粉末ハイス鋼)は週2回の熱処理が限度で、納期短縮が課題だった。
  • コスト・採算外注に頼る熱処理が価格と納期の両面で足かせとなり、海外製部品に対する競争力が弱かった。

やったこと

製造工程に真空熱処理炉を導入し、高硬度材精密部品の熱処理工程を外注から内製に切り替えた。導入後にテスト熱処理を行い、コストダウンと納期短縮につながる成果を得た。今後は熱処理が必要な品物の大半を社内で製造する計画である。

その他真空熱処理炉

事業の効果

熱処理を内製化することで、外注と輸送に頼っていた工程を社内で完結させ、高硬度材精密部品のコストダウンと納期短縮を目指す。テスト熱処理では、コストダウンと納期短縮につながる成果が得られた。熱処理が必要な品物の大半を社内で製造できるようになり、価格と納期の両面で海外製部品に対する競争力が高まると期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和46年創業の超硬合金・金属加工の歩みと、金型・治工具製造の継続が書かれており、一貫性はうかがえるが戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外製部品との競争力強化や品質向上した海外製部品の輸入増加予想が書かれ、外部環境への言及はあるが自社強みの定量的裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    従来は発送から返送まで最短3〜4日、高速度鋼は週2回の熱処理が限度で納期短縮が課題と具体的に書かれ、課題認識と解決策が対応している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    コストダウンと納期短縮の成果は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は具体的な数字で示されていない。

  • 事業を進める体制3

    創業以来の金型・治工具の製造経験や従業員50名の体制は読み取れるが、補助事業の遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    超硬合金・高硬度材精密部品を低コスト・短納期で提供する方向性は書かれるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    真空熱処理炉導入と熱処理の内製化は書かれるが、スケジュールや中長期の検証方法は公開事例からうかがえない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    同業他社で真空熱処理炉を備える部品製造会社は極めて少ないと書かれ、希少性はうかがえるが数値的な根拠は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    過疎対策として鹿屋市へ工場を誘致された経緯は書かれるが、波及効果や雇用創出の具体的な数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    輸送2日を含む納期短縮とコストダウンの成果は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島の大隅地域に工場を置き、過疎対策の誘致を受けた地域立地は書かれるが、地域の雇用や成長への具体的な効果は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

単品種・高品質・低コスト・短納期で製品を提供できるよう技術の研鑽に努める。ユーザーのニーズである低コストで効率的な製造を実現し、コスト削減と製造装置の最適化も目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。