ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

黒糖焼酎もろみ由来化粧品原料の量産化及び高品質化製造技術の確立

株式会社アマミファッション研究所

成果年間生産量は6倍に拡大

この事例のポイント

  • 独自開発した黒糖もろみエキスは研究室レベルの生産で年間の製造量が少なく、コストが高い。
  • 黒糖焼酎粕から黒糖もろみエキスを抽出精製する装置を特注して導入した。
  • 年間生産量は6倍に拡大。手作業をすべて自動化し量産化に成功したことで、年間生産量は6倍に拡大した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アマミファッション研究所
所在地鹿児島県 奄美市
業種繊維工業
技術分野材料製造プロセス
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1994年

事業の背景

平成12年頃から黒糖焼酎粕の高度利用について産学官で研究を行い、機能性化粧品原料「黒糖もろみエキス」の開発に成功して、独自の基礎化粧品を商品化・事業化した。同社は平成8年に奄美市(当時名瀬市)の誘致企業として創業し、繊維・染色分野で蓄積した技術をもとに未利用天然資源を活用した商品開発を進めている。平成23年より販売を開始したあま肌スキンケアシリーズは県の特産品コンクールで奨励賞を受賞している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力独自開発した黒糖もろみエキスは研究室レベルの生産で年間の製造量が少なく、コストが高い。
  • コスト・採算黒糖もろみエキスは市販の抽出装置では製造できないため手作業で行っており、年間の製造可能量は約50kgと少ない。
  • 生産能力従来から要望の高かった日焼け止め商品の開発に成功したが、早急な増産体制が必要である。

やったこと

黒糖焼酎粕から黒糖もろみエキスを抽出精製する装置を特注して導入した。これにより手作業をすべて自動化し、量産化にも成功した。連続自動運転ができることを確認した。試作した黒糖もろみエキスの成分濃度を測定し、従来の手作業で精製したものと遜色ないことを確かめた。

加工機黒糖もろみエキス精製装置(特注)

新しい製品・サービス:日焼け止め商品

事業の効果

  • 年間生産量は6倍に拡大
  • 製造コストは1/3程度に圧縮する見込み

手作業をすべて自動化し量産化に成功したことで、年間生産量は6倍に拡大した。製造コストは約1/3程度に圧縮する見込みとなった。試作品は従来品と成分濃度で遜色ないことが確認され、品質面でも問題がないことが分かった。増産体制が整うことで、日焼け止めなど新商品の展開や販路開拓につなげることが期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成23年から販売のあま肌スキンケアシリーズがあり、黒糖もろみエキスの研究から事業化した経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置づけの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    独自開発の機能性原料や県の特産品コンクール奨励賞はうかがえるが、市場動向や競合に対する優位性の記述はない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業で年間約50kgしか製造できない課題を示し、自動化装置で年間生産量6倍、製造コスト1/3程度への圧縮という具体的な効果が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間生産量6倍、製造コスト1/3程度に圧縮する見込みと数値目標が示されているが、賃上げ目標や付加価値額の目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員12名、特注装置導入、研究開発の経験はうかがえるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    機能性化粧品原料黒糖もろみエキスや日焼け止め商品へのニーズは書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    連続自動運転の確認や成分濃度の測定など検証は書かれているが、今後のスケジュールや課題解決の方法は簡潔にしか述べられていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    機能性化粧品原料の高付加価値化は読み取れるが、同分野での普及度や高価格化の水準に関する記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    奄美の地域資源である黒糖焼酎粕の高度利用や、地域の活性化・雇用創出を目指す記述があり、地域経済への貢献が読み取れる。

  • 費用対効果3

    製造コスト1/3程度、年間生産量6倍という効果は書かれているが、補助金投入額に対する費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献2

    特注の自動化装置による連続運転はうかがえるが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    奄美の地域資源と伝統技術を活かし、地域の活性化と雇用創出を目指すと明記されており、地域の特性を活かした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後、より多くの方に愛される商品として、一層販路開拓にも力を入れていきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。