ものづくり補助金平成26年度サービス業(他に分類されないもの)青森県

再生エネルギーを熱源とした自動車蓄熱乾燥室の試作開発

株式会社光建自動車整備

成果鈑金塗装1台当たりの燃料費 5,000円→500円

この事例のポイント

  • 鈑金塗装で使う乾燥室は一般に石油を燃料としており、再生エネルギーを用いた製品は販売されていない。
  • ポンプで地下水を汲み上げ、自動循環式太陽熱温水器と木質バイオマスボイラーに送って得た温水を蓄熱乾燥室に循環させ、床面に配管を這わせて室内を温め、自動車の塗装面を乾燥させる仕組みの…
  • 鈑金塗装1台当たりの燃料費 5,000円→500円。鈑金塗装1台当たりの燃料費を灯油代約5,000円から電気代約500円に削減できる見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社光建自動車整備
所在地青森県 弘前市
業種自動車整備業
技術分野製造環境
従業員数28人
資本金4,000万円
設立1997年

事業の背景

株式会社光建自動車整備は青森県弘前市で自動車整備工場を営み、点検・整備・中古車販売のほか鈑金塗装も行っている。環境問題や省エネルギー化の観点からエネルギー転換が求められているが、鈑金塗装用の乾燥室は一般的に石油を燃料としており、再生エネルギーを用いた製品は販売されていない。弘前市はりんごの生産量日本一を誇る一方、多くの農家が剪定枝を焼却処分してきたが、規制強化により処分方法に苦慮している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術鈑金塗装で使う乾燥室は一般に石油を燃料としており、再生エネルギーを用いた製品は販売されていない。
  • その他弘前市はりんごの生産量日本一だが、農家が剪定枝を樹園地内で焼却処分してきた方法は環境配慮から規制が厳しくなり、処分方法に苦慮している。

やったこと

ポンプで地下水を汲み上げ、自動循環式太陽熱温水器と木質バイオマスボイラーに送って得た温水を蓄熱乾燥室に循環させ、床面に配管を這わせて室内を温め、自動車の塗装面を乾燥させる仕組みの蓄熱乾燥室を試作開発した。壁面には断熱材や遮熱材、断熱セラミック塗材を施工した。目的別に第1乾燥室(主に車体)と第2乾燥室(バンパーやミラー等の取り外し可能な部品)の2部屋とし、第2乾燥室の床面には蓄熱材を施工して温水循環を停止した夜間も高い室温を維持できるようにした。木質バイオマスボイラーは3次燃焼構造とし、2次燃焼室に使用済みボンベ、熱交換器に大型冷蔵庫の冷凍コンデンサーを再利用して製作した。天気・気温・ボイラーの燃料量等のデータを収集し、効率的な運用方法を検証した。

その他自動車蓄熱乾燥室(再生エネルギー熱源)
その他自動循環式太陽熱温水器
その他木質バイオマスボイラー
その他地下水を汲み上げるポンプ

新しい製品・サービス:再生エネルギーを熱源とした自動車蓄熱乾燥室

事業の効果

  • 鈑金塗装1台当たりの燃料費 5,000円→500円

鈑金塗装1台当たりの燃料費を灯油代約5,000円から電気代約500円に削減できる見込みである。太陽熱温水器のみで20~30℃を保持し、木質バイオマスボイラーで80℃まで上昇させる方式は、燃料をさほど消費しない効率的な方法であった。第2乾燥室は一度室温が上がると約12時間熱を加えなくても、第1乾燥室より約8~10℃高い室温を保持した。通常の乾燥室の初期投資額が約1,000万円であるのに対し、蓄熱乾燥室はその約1/3の費用で導入できるため、同業者への販売も検討している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    自動車整備・鈑金塗装を営むこれまでの事業との関連は示されるが、経営戦略上の位置付けは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    石油乾燥室が主流で再生エネ製品は販売されていないという市場状況と、自社の鈑金塗装事業が述べられているが、強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    灯油代約5,000円から電気代約500円への削減、初期投資1,000万円の1/3での導入が数字で示され、課題と解決策が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1台当たり燃料費を灯油約5,000円から電気約500円へ削減する目標が数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    同業者への販売やりんご農家の剪定枝処理という背景は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    設計変更の経緯、データ収集による運用検証、今後の継続データ収集など、課題と解決方法が具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    再生エネルギー製の鈑金塗装用乾燥室は販売されていないと述べられ、一般的な普及度が低い新分野であることが読み取れる。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    剪定枝の焼却規制への対応や再生エネルギー利用の社会的意義は述べられるが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果4

    投資を1/3に抑え、燃料費を約1/10に削減する費用対効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    太陽熱・木質バイオマス・廃材再利用の組み合わせや果物・魚類への応用可能性は述べられるが、サプライチェーンへの貢献は具体的でない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    りんごの剪定材という弘前市の地域資源を燃料として活用し、地域特性を生かした取組であることが具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

太陽熱温水器の天候の影響や木片チップの消費量等のデータを継続的に収集し、より効率的な運用方法を確立していく。果物や魚類、野菜等の乾燥室や保温性を必要とする熟成庫等への応用可能性もある。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。