ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

補装具製作の効率化による低コスト短納期化及びサービス競争力の強化

ファーストヘルステック株式会社

成果リードタイム 2週間→1週間

この事例のポイント

  • 糖尿病や関節変形などの患者から、より品質に優れた高精密なインソールを望む声が上がっていた。
  • 補装具づくりに要するレーザースキャナー、CAD/CAMシステム、専用切削機を導入した。
  • リードタイム 2週間→1週間。インソールの設計から切削までがシステムに代替され、リードタイムが2週間から1週間に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名ファーストヘルステック株式会社
所在地福島県 須賀川市
業種業務用機械器具製造業
従業員数6人
資本金1,000万円
設立2009年

事業の背景

足底壊死の糖尿病患者やリウマチ患者などから、より品質の高い製品を望む声が上がっていた。インソールは採型・採寸を基に手作業で製作しており、精度の向上が求められていた。短下肢装具は外注を主体に製作していたため、内製化の機運も高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度糖尿病や関節変形などの患者から、より品質に優れた高精密なインソールを望む声が上がっていた。
  • コスト・採算短下肢装具は外注加工に依存しており、コスト、納期、品質・機能性の面で改善が必要だった。
  • 新製品・新技術患者のコンプレックスを払拭する補装具を自前で開発したいという機運が高まっていた。

やったこと

補装具づくりに要するレーザースキャナー、CAD/CAMシステム、専用切削機を導入した。あわせて電気オーブン、カービングマシン、真空成型機など補装具づくりに要する機器一式を導入し、OJT中心の指導を受けて試運転を行った。医療機関に治験協力を要請し、過去にインソールを製作した患者3名を選び、3具(両側)を試作して成果を検証した。糖尿病足底壊死、リウマチ足関節変形、外反母趾の患者にはインソールを、脳血管障害や小児麻痺の患者には短下肢装具を試作した。指の欠損やシャルコー関節など治験者ごとの足の症状に応じて対応した。

検査測定レーザースキャナー
ソフトCAD/CAMシステム
加工機専用切削機
加工機電気オーブン
加工機カービングマシン
加工機真空成型機

新しい製品・サービス:高精密なインソール・短下肢装具

事業の効果

  • リードタイム 2週間→1週間

インソールの設計から切削までがシステムに代替され、リードタイムが2週間から1週間に短縮された。短下肢装具も外注に依頼せず全工程を内製化できるようになり、原価率は30%削減とされている。足のモデル乾燥が約3時間で可能になり、障害の負担が軽くなるデザイン性も備えられた。納期・品質の面で患者へのサービスが向上し、医療機関からの信頼も厚くなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    設立2009年の義肢装具事業者で、インソール製作を内製化する経緯は読めるが、経営戦略上の位置づけは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    病院からの信頼や販路開拓への言及はあるが、市場動向や競合に対する自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注コスト削減、リードタイム2週間から1週間への短縮、原価率30%削減など、課題と解決策が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    リードタイム2週間から1週間、原価率30%削減、足のモデル乾燥約3時間など数値目標があり、達成の見込みが読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    従業員6名で義肢装具士が製作すると読めるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    糖尿病足底壊死やリウマチ足関節変形などの患者ニーズを明示し、インソール製作を得意とする点も示されている。

  • 事業化までの道筋3

    治験者3名での試作と成果検証の流れは読めるが、中長期の課題検証やスケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    オーダーメイドの高精密インソールで高付加価値を目指す点は読めるが、ジャンルの普及度に関する記述は薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    障害の負担軽減や患者のコンプレックス払拭に触れ、社会的価値を述べているが、国が補助する理由までは書かれていない。

  • 費用対効果4

    外注コスト削減、リードタイム短縮、原価率30%削減、石膏購入量と廃棄物の低減など、費用対効果を示す数値がある。

  • イノベーションへの貢献3

    レーザースキャナーやCAD/CAMによる設計のデジタル化は読めるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    福島県須賀川市の事業所である点はうかがえるが、地域の特性を活かした雇用創出や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自社ブランドとして基盤を構築でき、新たに販路開拓を進める上でも有効と考えている。総合病院やクリニックなど医療機関からの信頼をさらに重ね、日本人の足を健康にすることを目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。