ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

受注拡大を目的とした、高効率切削加工技術と最新機械及び治具研究の融合

カネテック株式会社

成果加工時間の60%削減

この事例のポイント

  • 旧式機械のため生産リードタイムが縮まらず、納期と価格で競合に敗退していた。
  • 高速回転域加工機械を導入し、高速加工工具の研究・導入を行った。
  • 加工時間の60%削減。小型マグネットチャックのドリル穴開け加工時間が短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名カネテック株式会社
所在地長野県 上田市
業種業務用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数170人
資本金5.85億円
設立1949年

事業の背景

カネテックは工作機械のベッドに取り付けて加工物を保持するマグネットチャックなどを主力とするマグネット応用機器の総合メーカーである。主力のマグネットチャックは国内で60~70%のシェアを持つ。多品種少量生産で価格面の競争に厳しくさらされており、今まで失っていた受注の回復と売上拡大が課題であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力旧式機械のため生産リードタイムが縮まらず、納期と価格で競合に敗退していた。
  • コスト・採算海外競合メーカーとの価格競争や国内小規模メーカーの短納期対応に打ち勝つ必要があった。

やったこと

高速回転域加工機械を導入し、高速加工工具の研究・導入を行った。対応するプログラムの開発・実施、固定方法・段取りの研究・実施、スルークーラントシステムの採用、高性能切削液の採用を行い、生産性向上とコストダウンを図った。前年度補助事業で確立した穴加工技術と組み合わせ、溝加工の効率化を進めた。若手技術者中心のプロジェクトとして進めた。

加工機高速回転域加工機械(複合加工機)
その他高速加工工具
その他スルークーラントシステム

事業の効果

  • 加工時間の60%削減

小型マグネットチャックのドリル穴開け加工時間が短縮された。サブテーブル治具の研究製作によりクランプ不足が解消され、工具寿命が安定してコストダウンが実現した。ドリル加工プログラムの研究により切粉の排出が良くなり工具の破損が少ない設定が見つかった。これらによりリードタイムが短縮され、工具の長寿命化も図られた。工具の高寿命化と技術者のスキルアップも得られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    前年補助金の穴加工技術を活かし溝加工へ展開すると記載があり、過去取組との一貫性は読み取れるが経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    納期と価格で競合に敗退するマグネットチャックという課題と、多品種少量・海外価格競争への言及はあるが、自社の強みを体系的に示す記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    課題として納期と価格の競争敗退を挙げ、穴加工時間の60%削減や工具寿命の改善など、課題に対応する具体的施策が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    穴空け加工時間の60%削減や加工時間短縮の実績が数字で示されており、付加価値向上の目標値の裏付けがある。ただし売上目標の数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    若手技術者中心のプロジェクトとして進めた旨はあるが、体制や事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    マグネットチャックの国内シェア60~70%や顧客の要望に合わせた再設計など顧客ニーズへの対応が読み取れるが、ターゲットの明確な整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    平成25年度と26年度の2段階で穴加工から溝加工へ段階的に展開した流れが示されるが、スケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    マグネットチャックやマグネット応用機器の分野で高いシェアを持つと記載があるが、高付加価値化・高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    産業界での存在感や多種の応用機器製造は書かれているが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    加工時間60%削減やリードタイム短縮、工具寿命延長など、補助事業による生産性向上の効果が具体的数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    最新鋭の穴空け機械や高速加工工具の導入は書かれているが、サプライチェーンへの貢献や先端デジタル技術の活用は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    上田市の企業で、長野県の認定を受けたことは書かれているが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

総合メーカーである当社は多品種少量生産であり、価格面で厳しい競争にさらされています。今回のコストダウン対策によって、今まで失ってきた受注の回復と売上げ拡大を図りたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。