ものづくり補助金平成26年度製造業千葉県

食の安心・安全に応える製造工場への挑戦

株式会社カナヤ食品

成果品種切替時間は30分短縮した

この事例のポイント

  • カップめんの需要増加に伴い、カップめんの生産の合理化が急務になっていた。
  • 乾燥具材を複数種類充填できて投入部分の清掃がしやすい構造のカップシール機バラ具材払出し装置を導入した。
  • 品種切替時間は30分短縮した。品種切替時間を30分短縮し、従来より5%の増産体制を構築した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社カナヤ食品
所在地千葉県 銚子市
業種食料品製造業
従業員数82人
資本金1,000万円
設立1960年

事業の背景

株式会社カナヤ食品は即席めんの創生期から生産を行い、サッポロ一番などのOEM生産を主な事業としている。国内の即席めん市場ではカップめんの増加が続き、2013年に生産数はカップめんと袋めんが逆転し、現在の割合は6:4になった。世界の即席めん生産量はこの10年で倍増し1000億食を超えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力カップめんの需要増加に伴い、カップめんの生産の合理化が急務になっていた。
  • 品質・精度食品安全への関心の高まりを受け、より高度な衛生管理と安心・安全への対応が求められていた。
  • 人手・技能具材投入部分の清掃は経験を積んだ者でないとできず、熟練社員に作業が集中していた。
  • 品質・精度具材の残りが他製品に混入すると表示の誤りやアレルギー問題を招くおそれがあった。
  • 納期・工程具材の入れ替えに非常に時間がかかっていた。

やったこと

乾燥具材を複数種類充填できて投入部分の清掃がしやすい構造のカップシール機バラ具材払出し装置を導入した。従来のアナログ方式からダブルコンベアのデジタル方式に変わり、加薬の充填がデジタル制御できるようになった。加薬を機械へ、機械からカップへ投入するコンベアの仕様を決定し、各工程と機械の再配置を行った。充填能力、切替時間短縮、衛生面、清掃度合の数値化を確認し、運用手順のマニュアルを整備した。

加工機カップシール機バラ具材払出し装置
加工機ダブルコンベア

事業の効果

  • 品種切替時間は30分短縮した
  • 従来より5%の増産が実現した
  • 新ライン完成後に定格電力は35%オフになった
  • 従来の装置よりホッパーの数が50%削減できた

品種切替時間を30分短縮し、従来より5%の増産体制を構築した。定格電力は35%削減され、電気代の削減につながった。充填部分が清掃しやすくなり、コンタミリスクが軽減して衛生面と食品安全への対応度が向上した。若年者や女性社員も清掃できるようになり、熟練社員が本来の業務に専念できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    即席めん製造の経緯や衛生管理の課題は書かれるが、過去の取組との一貫した戦略位置付けまでは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場環境としてカップめん増加や年1000種類余りの新製品投入は読み取れるが、自社の強み・弱みと競争優位の関係は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    具材入替の時間や清掃・コンタミリスクが課題として示され、充填機の改善で品種切替30分短縮や5%増産という解決策が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    目標として5%の生産性アップや30分の切替短縮が示されるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    メーカーや産業技術センターとの検討、運用手順の整備に触れるが、推進体制や人材の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    食の安心・安全への対応とOEM生産という顧客像は読み取れるが、選ばれる理由の整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋4

    課題、解決策、目標と期限(平成27年12月、平成28年3月)が表で整理され、マニュアル化や既存ライン入替も計画されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    即席めん市場の一般的な状況は書かれるが、高付加価値化や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    HACCP条例やFSSC22000取得など食品安全の社会的要請はうかがえるが、波及効果や雇用創出は書かれていない。

  • 費用対効果3

    30分短縮や5%増産の成果はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    衛生管理の高度化や清掃の数値化は触れるが、デジタル技術を用いた業界イノベーションへの貢献は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    千葉県銚子市・旭市の拠点は書かれるが、地域特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回完成した新生産ラインは1つで、現在は従来のラインと同時に稼働している。平成30年には既存ラインも新規ラインへ入れ替える計画である。

事業者の声

製麺技術の中に製品の美味しさとお客様が食べて安心できる技術があると思います。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。