ものづくり補助金平成26年度製造業石川県

輪島市門前町産ブドウを原料とした多種多様なワインの製造事業

株式会社ハイディワイナリー

成果内部温度の同期必要時間 22度→15度

この事例のポイント

  • 需要に対して供給量がまったく間に合っていない。
  • 発酵用の専用タンクを増設し、3000Lタンクを2基と1000Lタンクを1基設置した。
  • 内部温度の同期必要時間 22度→15度。専用発酵タンクにより甘口ワインやロゼ、特にスパークリングワインの製造が可能になり、温度管理体制が十分に敷けることを確認…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ハイディワイナリー
所在地石川県 輪島市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境,バイオ
従業員数7人
資本金4.25億円
設立2011年

事業の背景

当社はブドウを原料とした果実酒(ワイン)を主に製造販売しているが、醸造を開始して日が浅く、他県のワイナリーと比べて大量安定生産にはほど遠い状況にあった。当時は糖分を全く残さない辛口ワインのみを製造していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力需要に対して供給量がまったく間に合っていない。
  • 品質・精度果実酒の原料となるワイン用ブドウの成分分析を行い、辛口・甘口・ロゼ・スパークリングの最終形態を見据えた酵母選択や発酵温度・期間の管理ができていなかった。
  • 生産能力醸造を開始して日が浅く、他県のワイナリーに比べ大量安定生産にはほど遠い状況だった。
  • 新製品・新技術ワイン製造現場の温度環境を調整する技術と、ワイン用酵母菌の発酵機能を高度化する技術という2つの技術的課題があった。

やったこと

発酵用の専用タンクを増設し、3000Lタンクを2基と1000Lタンクを1基設置した。各タンクには0.1度単位で温度をコントロールできる温度調節設備を備え付けた。擬似的に軟水及び硬水をタンク内部に満量入れ、タンク外側を流れる温調液で狙い通りの内部温度に変化させる試験を行った。発酵中の内部温度上昇に臨機応変に対応できるかを確認し、スパークリングワイン製造で想定される低温管理の同期必要時間も測定した。

金型3000Lステンレス発酵タンク(2基)
金型1000Lステンレス発酵タンク(1基)
加工機タンク別温度調節設備(0.1度単位制御)

新しい製品・サービス:辛口・甘口・ロゼ・スパークリングなど多様なワイン

事業の効果

  • 内部温度の同期必要時間 22度→15度

専用発酵タンクにより甘口ワインやロゼ、特にスパークリングワインの製造が可能になり、温度管理体制が十分に敷けることを確認できた。発酵中の温度上昇にも臨機応変に対応できることが事実上証明された。高機能ステンレスタンクと人的技術力により商品開発と生産を行う目途がついた。ワイン製造の幅が広がり、輪島市門前町のブランド底上げにもつながることが期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    輪島市門前町産ブドウを用いた果実酒製造が以前からの事業として示され、専用発酵タンク導入が製造品目の拡大に位置付けられているが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    需要に対し供給が間に合っていない現状や、他県ワイナリーと比べ大量安定生産に届かない状況が記されるのみで、市場動向や競争優位の根拠は読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    供給不足と辛口のみの製品構成という課題が示され、甘口・ロゼ・スパークリングで高価格帯を狙う方針があるが、売上や数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高価格帯ワインの製造や商品開発の目途が述べられるものの、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員7人と記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    輪島市門前町のブドウと海のそばで生まれた個性を打ち出す点は示されるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは書かれていない。

  • 事業化までの道筋3

    タンク設置、温度調節、擬似試験という三点の実施内容と発酵期間約3週間が示され、工程は読み取れるがその後の中長期スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    希少品種や新酵母を使う応用的ワイン製造で多様化を図るとあるが、スパークリングの普及度や高水準化の具体的な位置づけは薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    世界農業遺産に指定された能登半島西海岸の農地の可能性をワインで発信するという地域的意義が示されている。

  • 費用対効果4

    3000Lタンク2基と1000Lタンク1基、温度調節0.1度単位、同期時間31分30秒など数値が示され、費用対効果の算出までは無いが具体的。

  • イノベーションへの貢献2

    温度管理の高度化は示されるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は記載されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    輪島市門前町の地域ブランド底上げを目的とし、地域のブドウを原料に高付加価値ワインを製造する点が具体的に記されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

多様なワインを高価格帯で製造し、輪島市門前町のブランドを底上げすることを目指して事業化を進めている。

事業者の声

あるがままの自然を受け入れながら、ほどよく人の手を加えることで、「海のそばで生まれたぶどう」の個性をよりよく引き出すこと

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。