ものづくり補助金平成26年度製造業福井県

先端技術機導入による航空機分野のシェア拡大と販売増加の実現

北陸マシナリー有限会社

成果従来の半分以下の時間で加工が終わる

この事例のポイント

  • 航空機部品は現在手掛ける部品より複雑で高精度な加工が必要である。
  • 従来は1つの部品に加工面ごとの専用機械が必要だったが、今回「多面同時5軸加工機」を導入した。
  • 従来の半分以下の時間で加工が終わる。6面加工を1台で同時に行えるようになり、加工時間が従来の半分以下になった。

事業者のプロフィール

事業者名北陸マシナリー有限会社
所在地福井県 坂井市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数16人
資本金1,500万円
設立1980年

事業の背景

北陸マシナリーは治具などの産業機械用パーツ、特に正確な技術が求められる特殊な形の部品作りを得意としている。航空機は世界的に需要が増えており、20年後の市場規模は現在の2.5倍以上に膨らむと予想されている。国内でもジェット旅客機の量産化や民間航空機の生産が増加し、注目を集めている。同社でも航空機部品の受注シェア拡大を目標としていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術航空機部品は現在手掛ける部品より複雑で高精度な加工が必要である。
  • 生産能力仕様変更が頻繁に起こり、今までの機械では納期などに柔軟に対応できない。
  • 生産能力1つの部品を加工面ごとに専用の機械が必要で、機械への付け替えに手間がかかっていた。
  • コスト・採算設計変更のたびに新たな治具を作り付け替える必要があり、治具製作のコストや時間がかかっていた。

やったこと

従来は1つの部品に加工面ごとの専用機械が必要だったが、今回「多面同時5軸加工機」を導入した。この機械はあらゆる方向への加工に対応し、機械への付け替え回数が減った。その結果、従来の半分以下の時間で製作できるようになった。付け替えによる誤差も削減でき、精度は以前の約10倍に上がった。通常必要な治具も不要になり、仕様変更への柔軟な対応やコスト削減につながった。

事業の効果

  • 従来の半分以下の時間で加工が終わる
  • 加工精度 1倍→10倍

6面加工を1台で同時に行えるようになり、加工時間が従来の半分以下になった。付け替え作業と誤差が減り、精度は以前の約10倍に向上した。治具が不要になったため、設計変更への柔軟な対応と治具製作のコスト・時間の削減が実現した。これにより航空機分野を中心に受注を増やし、シェア拡大と安定した受注確保が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    治具や精密部品の製作で培った技術を生かし航空機分野へ進出する方針が書かれているが、経営戦略上の位置付けの詳細は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    航空機需要の増加や、複雑・高精度加工ができる強みに触れているが、競争優位の根拠となる数字や比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    仕様変更への対応困難や納期の問題を課題として挙げ、多面同時加工で解決する方針が書かれている。計画の具体性は限定的。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間は従来の半分以下、精度は約10倍と具体的な数字が示されている。ただし付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員16名で従来の横型加工機を扱う従業員がいることはうかがえるが、補助事業を遂行する体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    航空機部品の精密加工、治具不要による仕様変更への柔軟対応など、選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の課題解決方法は示されているが、遂行方法やスケジュールに関する記述は読み取れない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    航空機分野の部品で高精度・複雑加工を強みとする点は読み取れるが、高水準の高付加価値化を示す数値は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    航空機分野の市場規模が20年後に現在の2.5倍以上になるという数字があり、産業としての成長性が示されている。

  • 費用対効果3

    加工時間半減、精度約10倍、治具不要によるコスト削減など効果は示されているが、補助金投入額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    多面同時5軸加工機という先端機械の導入は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    航空機分野は経済成長を牽引する産業として注目されていると書かれ、成長分野への進出が読み取れる。

  • 地域経済への波及2

    坂井市の本社・春江工場など地域に拠点があることはうかがえるが、地域の特性を生かした雇用創出の記述は薄い。

今後の展望

航空機分野は国内でも需要が増えており、同社のような精密な部品を作れる企業への受注が増えると考えられる。今まで受けられなかった受注にも対応でき、シェア拡大が図れる。

事業者の声

当社は、創業当時から特殊な加工が必要な部品を製作しています。他社の方が見ると、製作方法が見当もつかない部品もあるほど、先代から受け継がれた技術には自信があります。今後も特殊な技術が必要な部品を製作していきたいと考えています。特に航空機分野の部品は、0.01mmのズレも許されないほどの細かい作業が必要となります。今回の「多面同時5軸加工機」と、今まで培ってきた「ものづくり」のノウハウを生かして、当社にしか作れない部品を作り、受注により正確に応えられる企業へと成長していきます。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。