ものづくり補助金平成26年度学術研究、専門・技術サービス業岐阜県

立体的な音源の制作と大会場で再現再生する革新的なサービス事業

有限会社ハイ・ポジション

成果ラインアレー型スピーカーで野外30m離れた場所の音の減衰量を測定した

この事例のポイント

  • 立体的な音源を手軽に編集し、その音源を再生する手段を模索していた。
  • 立体的な音源の編集・制作のため、フランス製のMAスタジオシステム「Pyramix v10」を導入した。
  • ラインアレー型スピーカーで野外30m離れた場所の音の減衰量を測定した。2台のスピーカーで立体的な音源を再生でき、音響技術者などから革新的だという評価を受けた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ハイ・ポジション
所在地岐阜県 瑞穂市
業種専門サービス業
従業員数3人
資本金300万円
設立1992年

事業の背景

平成4年に音響を専業とした会社を設立し、岐阜県をはじめ中部地方で開催されるイベントの音響を中心に技術を磨いてきた。平成15年にはデジタルレコーディングスタジオを開設し、音響をトータルにサポートする体制を整えている。イベントで映像演出が多く用いられるようになる中、音に対する演出を求める声が増え、特にスポーツ中継で上下左右から音が聞こえる立体的な音源への要望が上がっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術立体的な音源を手軽に編集し、その音源を再生する手段を模索していた。
  • 生産能力立体的な音源の再現と大会場での再現再生が課題であった。

やったこと

立体的な音源の編集・制作のため、フランス製のMAスタジオシステム「Pyramix v10」を導入した。2台のスピーカーで音が出る位置を自在に操作でき、電子音などの単調な音源(パルス波形)から飛行機の音、鳥のさえずり、ラジオやTVで使用されるサウンドまで多彩な音源を用いて試作編集と検証を行った。ラインアレー型スピーカーも導入し、野外で音響測定ソフトを使い30m離れた場所で音の減衰量を測定して飛距離を検証した。音響技術者や放送技術者を招いてデモンストレーションを行い、ホールで歌手のコンサートを実施した。

ソフトMAスタジオシステム(Pyramix v10)
その他ラインアレー型スピーカー

新しい製品・サービス:視覚的な立体音源の制作と、大会場で再現再生する立体的音響サービス

事業の効果

  • ラインアレー型スピーカーで野外30m離れた場所の音の減衰量を測定した

2台のスピーカーで立体的な音源を再生でき、音響技術者などから革新的だという評価を受けた。ラジオやテレビでも放送に問題のない正常値を示し、さまざまな場面での活用が期待される。ラインアレー型スピーカーは野外の大会場でも音がほとんど減衰せず、全体に音を提供できた。今後は立体的音響の周知を進め、新たなサービスとして活用の場を広げたいと考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    立体音響は映像演出の需要増とスポーツ中継での要望を背景にしているが、既存事業との一貫した位置付けや経営戦略上の記載は読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    スポーツ中継など従来の取引先からの要望に触れており、自社の音響実績を生かす方向は読めるが、競争優位の根拠の具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    スポーツ中継での臨場感への要望という課題認識はあるが、高付加価値化や成長に直結する計画の数値や道筋は具体的に書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    平成4年設立、デジタルレコーディングスタジオ開設、音響を総合的にサポートする体制との記載はあるが、従業員3人で人材配置の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    対象はイベント・放送業界で、スポーツ中継の要望や2台スピーカーで立体音源が再生できた検証結果など、ニーズと特徴が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    試作編集、デモンストレーション、野外での飛距離測定と段階的に検証した流れは読めるが、今後の遂行スケジュールや課題解決策は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    立体音響は「他社にはない新たなサービス」とされ、従来のスピーカーとの比較で差別性が示されており、新市場性が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    イベントや放送での演出需要に触れているが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は記載がうかがえる程度にとどまる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    立体音響やラインアレー型スピーカーの導入は先端的な音響技術だが、地域やサプライチェーンへの貢献としては具体性が薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    岐阜県の舞台設備管理組合との共同デモや中部地方のイベント音響といった地域に触れているが、地域経済の牽引としての記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は立体的音響の周知に努め、他社にはない新たなサービスとして活用の場を広げていきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。